2010年4月29日〜30日に,念願の南信州に行ってきた。
今回のツーリングの目的は,為栗駅から天竜峡駅までの飯田線の駅を訪れることと,しらびそ高原,日本のチロルと呼ばれる下栗の集落を見に行く事にした。
4月29日は早朝にかなり激しい雷雨が降った。そのため,午前5時頃出発する予定が,かなり遅くなってしまった。それでもまだ途中で雨に降られるかもしれなかったのと,気温が少し低めだったので,防寒を兼ねて雨合羽を着て出発した。道は伊勢湾岸道から東海環状道,中央道を通って,飯田山本インターまで行った。そこから,天竜峡駅,千代駅,と南に向かって駅を訪れた。天竜峡駅までは三遠南信自動車道を走って行くとすぐだった。天竜峡駅で何枚か写真を撮った後,千代駅に向かった。千代駅は県道1号線から細い道をちょっと下るとある。事前に衛星写真や地図で確認していたが,意外とアップダウンがあり,想像していた道とちょっと違っていた。それでもなんとか千代駅に到達できた。道は千代駅で終わっていた。千代駅もかなりの秘境駅の雰囲気を漂わせていた。それでも車で簡単に行けるので,まだ普通の駅という感じだった。千代駅から金野駅に向かったが,県道1号線が昼間に工事通行止めだったので,仕方なく国道151号線経由で行かないといけなかった。そのため,先に唐笠駅を目指した。唐笠駅は天竜川沿いにあり,天竜ライン下りの終点らしい。唐笠駅で写真を撮っていると,ちょうど豊橋行きの普通電車がやってきた。本数が少ないだけにラッキーな気分だった。そこから県道を走って金野駅に向かった。金野駅へは県道1号線にある金野のバス停のところから細い道を下る。途中,神社のところで同じような道が二手に分かれていた。そこを右下に行くと金野駅に行ける。金野駅への道は細くて,駅に近づくと路面もちょっと荒れていた。それでも途中でおっちゃんに駅に行ける道だと聞いていたので,安心して走った。ある程度下ると,インターネットに出ていた金野卵の看板があった。それでさらに安心できた。金野駅はかなり辺鄙なところにあった。天竜川から少しだけ離れているので,眺めはあまりよくなかった。駅前には朽ちかけた自転車置き場があるだけだった。
金野駅の次は門島駅を目指した。国道151号線に戻る手もあったが,県道1号線を使ってみた。県道1号線からは急な道を下っていくと門島駅に着く。門島駅は島状の2線のホームだった。さらに保線用の資材置場もあった。門島駅でも電車が来た。今度は上諏訪行きだった。ほんとに今日はついてるなぁ。門島駅の次には温田駅に向かった。ここでも県道1号線に戻って,温田駅に向かった。温田駅は特急伊那路が停るだけあって,大きな病院や高校,警察署などがあり,その辺りの中心的な場所だった。駅自体は小さかったが…。温田駅の次に一個戻って田本駅に向かった。田本駅へは,南宮大橋を渡り,川沿いの道を少し北上して竜田橋を目指す。竜田橋への最後の区間は狭くて落ち葉も落ちてるが,なんとか走れる道だった。竜田橋は車両通行止めだったので,橋の手前のスペースにバイクをとめた。竜田橋を渡ってしばらく山道を歩くと田本駅に着いた。そこで2人のお兄ちゃん達と出会った。一人は地元出身で高校時代に田本駅を使っていたという話だった。もう一人は電車で飯田線の駅を巡っているという話だった。他にもホームに一人おっちゃんがいた。みんな物好きだねぇ。田本駅は狭いホームの駅だった。そばに行くにも狭い山道しかないので,まさに秘境駅だった。駅には時間潰しのためと思われる本も置いてあった。田本駅の次に,本日最後の為栗駅に向かった。為栗駅へは阿南高校のすぐ西側から県道1号線を走り,途中喫茶店のような赤い屋根の建物の脇の細い道を少し走ったところにあった。ここも田本駅と同じように橋を渡った所に駅がある。田本駅よりも橋に近かった。為栗駅に行こうとすると,鉄橋を渡る電車の音が聞こえた。見ると為栗駅に向かっている電車だった。これだけ列車に遭遇できるのはほんとにラッキーかもしれない。
為栗駅からは,平岡,飯田市南信濃和田経由で伊北のカツ丼屋のまつくぼを目指した。その頃から日が陰り始め,急に気温が下がってきた。和田から国道152号線を北上し,途中,矢筈トンネルを通って松川を目指した。矢筈トンネルの先の県道251号線は途中とても狭い区間があった。次の日にもらった地図によると,とても細い道と書いてあった。知ってたら違う道にしたのになぁ…。伊那の谷にでると,県道18号線を北上して,川を渡って松川インターに向かった。松川インターから伊北インターまで中央道を走った。日が陰っていてので,かなり寒い道のりだった。伊北インターから国道153号線を少しだけ北上すると,カツ丼のまつくぼがあった。当然注文は名物のカツ丼。まつくぼでは注文を受けてから作るので,しばし待たないといけない。地図で今日の行程を復習しているとカツ丼が出てきた。上から見た感じだと,言うほど大きくないやん,と思った。しかし,断面を見ると厚みが 3cm ほどあり,かなりの迫力があった。重さにすると 300g ほどあるらしい。ご飯は普通盛りをお願いしたが,おばちゃんがサービスで大盛りにしてくれた。最初はとてもおいしく食べれたが,徐々に辛くなってきた。うーん,さすがに若くはないのか,以前ほどは食べれなくなったなぁ。最後の方はお腹がパンパンになってしまった。それでもなんとか完食した。なんとか動けるので,お腹がパンパンで寒さがあまりわからないうちにバイクで走ることにした。まつくぼから南下して伊北インターに向かい,予約した駒ヶ根の宿に向かうべく,中央道で駒ヶ根インターを目指した。距離は 20km 強だが,寒かったのでかなり遠く感じてしまった。高速を下りて,ガソリンを満タンにしてから,予約していたルートイン駒ヶ根に行った。宿にチェックインしてから,余裕をみせてコーヒーを飲んだが,その後は疲れが出てきて,シャワーも浴びずに寝てしまった。
次の日は快晴だった。宿から見た駒ヶ岳(の方角の山々)はとてもきれいだった。朝は寒かったので,出発は遅めの8時半頃だった。2日目の目標は国道152号線の分杭峠,地蔵峠を走る,にしてみた。駒ヶ根から高遠までは,国道153号線,県道209号線を走った。平日に休んで走りに行ったので道はすいていた。県道209号線を行くと,高遠の南のはずれぐらいで国道152号線にあたる。高遠からしばらく国道152号線はいい道だった。美和ダムの横を走って,しばし走ると道が狭くなる。美和ダムの辺りを走っていると,分杭峠へはシャトルバスを使え,という看板があった。なんのこっちゃ?と思っていたが,どうやらゼロ磁場のパワースポットということで,訪問者が多いみたいだった。何もない単なる峠なのになぁ。分杭峠の手前の道はかなり狭かった。そりゃ,パワースポット目当ての人々がいっぱい行くと困りそうだった。実際,山奥の峠とは思えない数の人が峠にいた。世の中どうなってるの??
分杭峠の先の国道152号線はしばらく狭い道だった。大鹿村の中心部に近づくとかなりいい道になったけど。途中,中央構造線の北川露頭を見てみた。そばに中央構造線の位置を示す写真があるので比較すると,確かにそう見えるけど,何もなしに見るとなかなか難しかった。ちゃんと見ると,中央構造線の左右で土の色が違っていた。大鹿村には中央構造線博物館があるが,駐車スペースが砂利だったし,土足禁止だったので今回はやめておいた。中央構造線博物館の先は道が狭かった。途中,路面に砂がいっぱい落ちていたし,走行にはとても気を使う区間だった。その区間を走っていると,2台のバイクと一緒になった。そのバイクとは抜きつ抜かれつで,下栗の集落までほぼ一緒だった。地蔵峠のすぐ手前には中央構造線の安康露頭がある。そこは川の側壁に境界線が見えている。北川露頭よりはわかりやすいが,それだけ?という感じは否めないなぁ。安康露頭を過ぎると国道152号線は高度を上げ地蔵峠へ向かう。地蔵峠への道は砂は少なかったが,落ち葉が多かった。途中で道の写真を撮っていると,先程の2台のバイクに抜かれてしまった。で,地蔵峠に着くとその人達もバイクを下りて,写真を撮っていた。地蔵峠の先は国道152号線はつながっていない。代わりに蛇洞林道がある。蛇洞林道は地蔵峠から一度高度を上げ,その後高度を下げながら矢筈トンネル出口付近の国道152号線へと向かう。その蛇洞林道の下りの途中から,しらびそ高原への道が分かれていく。しらびそ高原にはハイランドしらびそがあり,その手前にしらびそ峠がある。しらびそ峠からは雪の残る南アルプスの峰々がよく見えた。さらにハイランドしらびそのそばの展望台からも南アルプスがよく見えた。ハイランドしらびそには遠山森林鉄道の機関車と客車が置いてあったので,写真に収めておいた。ハイランドしらびそからは,林道を走って下栗に向かった。林道はやはり路面に砂があり,ちょっと走りにくかった。途中,サンセットポイントとされている所を過ぎると道が古いみたいで,路面がコンクリート舗装になった。かつ,勾配が急な下りになり,突然走りにくくなった。さらに,山仕事の作業中で,路面には落ち葉がいっぱい落ちていて,なかなか走りにくい状態だった。
下栗の集落では,一番高いところにあるはんば亭にバイクを置いて,下栗集落のビューポイントを目指した。ビューポイントへは,下ってきた林道を少し逆向きに登り,そこからほぼ水平方向へ山道を歩いて15分ほどで着く。山道は整備されており,斜面が急になると横に鉄筋の柵がつけてあった。ビューポイントからは下栗がきれいに見えた。他には誰もおらず,下栗の風景を独占できて気持ちよかった。その後,はんば亭に戻り,昼飯にこんにゃくの田楽,天ぷら,かけそばを食べた。なかなかおいしかった。昼食後は下栗の集落の一番下まで下がり,そこから林道で国道152号線へ出た。その辺りの国道152号線は快適な道だった。梨元ていしゃばのレストランを過ぎた辺りに木沢の集落があり,そこに木造の木沢小学校跡がある。途中で話をしたバイクのおっちゃんが勧めていたので,木沢小学校跡に行ってみた。そこは昔のままの教室が残っていたり,遠山森林鉄道の展示があったり,霜月祭の展示があったりした。まだみんなで活用している感じだった。
木沢小学校跡の先の国道152号線は少し狭い区間があってから,和田にでる。そこから国道418号線を走って平岡に出て,県道1号線を走って温田に向かった。温田から国道151号線に出て,道の駅・信州新野千石平に行った。その後,国道418号線を走り,国道257号線で恵那に向かうつもりだったが,国道153号線と交差した後の国道418号線が工事中だったので,予定を変更して国道153号線で豊田に向かい,豊田松平インターから東海環状道,伊勢湾岸道を走って帰った。
今回はゴールデンウィークにも関わらず,ほとんど渋滞に遭わずにすんだ。どの区間も楽しく走れてよかったよかった。
より多くの写真をみたい方はMatsup's Motorcycleを見てやったください。
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