2014年5月26日月曜日

大杉谷登山道・大台ケ原〜光滝を往復

 一週間前に宮川第三発電所から光滝までを往復したので,2014年5月24日(土)に大台ケ原駐車場から光滝を往復して,大杉谷登山道の全線を踏破した。 出発は午前4時前だった。 大台ケ原に着いたのは午前5時半ごろだった。 トイレに行ったりして出発準備をしていると,出発は午前6時過ぎになった。 そこからまずは台高山地の最高峰である日出ヶ岳を目指す。 日出ヶ岳までは大台ケ原の散策道の一部であり,歩くのに苦労は全くない。 日出ヶ岳までは意外と遠く,歩いて40分ほどかかった。 日出ヶ岳には展望所があり,そこに休憩スペースがある。 そこで休憩したのち,大杉谷登山道に入っていった。

 大杉谷登山道の出だしは638段(私調べ)を下る。 そこにはシャクナゲが沢山生えていた。 上の方は花はまだいまいち咲いてなかったが,下に行くに従って満開の所もあった。 日出ヶ岳からミネコシまではずっと下りだった。ということは,帰りはずっと登りという事なのだが…。

 ミネコシでほんの少し登るが,その先も基本的にずっと下りが続く。 ミネコシからは尾根伝いに下り,シャクナゲ平,シャクナゲ坂,と下って行く。 尾根伝いに行くので,要所要所で急な斜面があった。 距離としては短いのだが,鎖場もあった。 シャクナゲ坂から先,少しきつめの坂が長く続くと,やがて分岐点にたどり着く。 ここを左に行くと粟谷小屋に行ける。右に行くと堂倉小屋を経由する登山道本道となっている。 今回は登山道本道を歩いて,堂倉小屋経由で下った。

 堂倉小屋は避難小屋であり,中には2段のベッドがあるが,それ以外はがらんどうとだった。 さすがに天気がいい日だったので,中には誰もいなかった。 堂倉小屋の下はすぐに大台林道だった。 大台林道を100mほど行くと,堂倉滝への下り坂の堂倉坂の入口があった。 この1.3kmの区間がとても大変だった。 入口はほん少しだけ登るが,後はひたすら急な下りだった。 かつて階段があったと思われる箇所が何箇所も木の根でグチャグチャになっていた。 鎖場やロープなどの箇所も多数あり,下るだけでも結構しんどかった。 帰りはこれを登るのかぁ,と思いながら下った。 ある程度下ると沢の音が聞こえてくる。 それを心の糧にして,頑張って下った。

 堂倉滝は水量が豊富で,迫力ある滝だった。 頑張って歩いて下りた甲斐があった。 他にも大台ケ原から堂倉滝を往復している人たちがいたが,皆,登りの心配をしていた。 さすがに堂倉坂は厳しかったからなぁ…。 他の人達はそのまま引き返すとの事だったが,私は光滝を目指した。 先週下から光滝まで来ているので,光滝までいけば大杉谷登山道全線踏破することになるので。 堂倉滝から先は沢沿いの道であり,下流と同じ雰囲気の道だった。 沢沿いで幅が狭く,沢の上の方を歩く。 堂倉滝から隠滝まではアップダウンはほとんど無いが,濡れた場所や鎖場も多く歩くのに気を使うルートだった。 途中,対岸に与太郎滝があったが木が邪魔でちゃんとは見れなかった。 隠滝は吊橋から後ろに見えると言う事だったが,今回は音はすれども姿は見えず,だった。 隠滝って見ることはできるのだろうか…?

 隠滝から鎖場を下ると光滝にでる。 この区間は光滝を巻いているので,それなりに急な斜面だった。 しかし距離が短いので,そんなに大変な感じはしなかった。 七ツ釜滝の上部と似た感じだった。 光滝の水量は心なしか増えていたような気がした。 元気だったら七ツ釜滝まで下ろうかと思ったが,堂倉坂の登りを考えると無理はしないでおくことにした。

 光滝からの登りはとても急だったが,距離が短いのであっという間だった。 そこから堂倉滝までは注意は必要だが,その後の堂倉坂に比べるとすぐだった。 堂倉滝ではもう一度しばらく滝を眺めて体力を回復させてから,難所の堂倉坂に挑戦した。 堂倉坂は1.3kmほどあるが,ほとんどが急な登りだった(下ったから知っていたが…) ここを登らないと帰れないので,仕方なく歩いて上がった。 後半に動けなくならないように,最初からできるだけゆっくりゆっくり上がり,細かく休憩しながら登った。 途中,道標があり,堂倉小屋までの距離を確認しながら登っていった。 ところどころ,20mほどの間隔で道標があったのは何故なんやろ? 下りと登りでは見える景色も違うし,道の感じも違って見える。 同じ急な斜面も違って見えた。これは同じ道を往復したからこそ経験できたことだと思う。 ゆっくりゆっくり登って1時間ほど登ると,やがて急な斜面がなくなり,なだらかになった。 そしてほんの少し下るとやっと大台林道まで戻ることができた。

 大台林道に出てからは,堂倉小屋のそばを通らずに,粟谷小屋に立ち寄ってみた。 粟谷小屋は林道のそばにある。 その手前で伏流水を飲むことができる。 粟谷小屋でトイレを借りて,先を進んだ。 粟谷小屋から登山道の合流点までは意外と登りがきつかった。 最初は沢沿いに登るのだが,思ったよりも急だった。 そこをしばらく登るとやがて道は平坦になり,登山道本道との合流点に着く。 そこからは日出ヶ岳までずーっと登りが続く。 最初はなだらかだが,階段が始まるとどんどん高度を上げていく。 ここでも登りと下りでは見た感じが違っていた。 登山道は尾根沿いに登るが,所々で急な斜面があった。 その斜面を頑張って上っていくと,シャクナゲ平があり,やがてミネコシにたどり着く。 ミネコシからは最後の延々と続く感じがする登りが続く。 しかし,堂倉坂に比べるとあまりしんどくはなかった。 やっぱり堂倉坂はすごいわ。 念のために最後の階段の段数を数えてみたら,638段あった。 階段とみなせないような段もあったので,人によって段数には差があるかもしれないが,だいたい600段強ある。 その階段を登り切ると,日出ヶ岳山頂に戻る。

 日出ヶ岳山頂ではホッとして少し気が抜けてしまった。 そこで,しばらく休憩してから大台ケ原駐車場まで最後の区間を歩いた。 行きもそうだったが,日出ヶ岳から大台ケ原駐車場までが意外と長かった。 特に今回は長い登りを上ってきて,日出ヶ岳山頂で終わった~,と思った後だったのでよけいそう思ったのかもしれない。 駐車場に着くとさっさと着替えてバイクで帰路についた。 大台ケ原駐車場からのドライブウェイは,15kmちょっと尾根沿いに走り,トンネルをくぐってから下に向かって下る。 最終的に19kmほどの地点で国道169号線の新伯母峰トンネルの北側の出口付近に着く。 そこからは勝手知ったる国道169号線を走って帰った。

 今回の登山で,無事大杉谷登山道を全線踏破することができた。 一週間前と合わせて,登りと下りの両方で全線を踏破したことになる。 できれば今度は桃の木山の家で泊まって踏破したいと思う。
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