2013年4月17日水曜日

いよいよシーズン開幕

 暖かくなったし,とても天気がいいという予報だったので,シーズンの開幕として紀伊半島に走りに行った。 今回は,最後まで行けるかどうかわからないけど和歌山県道229号線(和r229)を走ろうと思った。 さらに,三重県熊野市紀和町にある丸山の千枚田を見に行き,r229 を南に抜けれれば古座川の一枚岩や, 天柱岩,滝の拝などを見に行きたい,と思って出発した。

 当初は午前4時頃に出発して,奈良県五條市から R168 を南下して和r229 に行こうと思っていた。 しかし,五條市の朝の最低気温の予報が0℃程度と寒く,天辻峠付近で路面が凍結してるかも,と心配になった。 そこで仕方なく伊勢道から紀勢道を走る作戦に変更した。 それでも朝寒かったので,出発を遅らせていると,午前5時半頃に淡路島を震源とする地震があった。 ちょっとバイクが揺れたぐらいでツーリング計画に支障があるようなことは何もなかったので,そのまま午前6時頃に出発した。 ルートは,伊勢道から紀勢道を走り,開通したての紀伊長島IC で高速を下りた。 その後,R42 と紀勢道の海山IC ~尾鷲北IC 間,R42 と走って熊野市まで行った。 そこから R311 で風伝トンネルを抜けて,最初の目的地の丸山の千枚田に行った。 その日は快晴だったので,千枚田がとても映えていた。 まだ田植え前なので青々とした感じはなかったが,春らしい日差しの中でいい感じだった。 その後,R311 に戻って R169,R168,R44 と走って畝畑への入口である熊野川町小口を目指した。 途中,四瀧トンネルで迂回されるようになった R169 の旧道を走った。 また,道の駅瀞峡街道熊野川があった場所まで R168 を走って引き返したり, 熊野川町田長付近から三和大橋を撮ったりもした。

 小口からは行けるかどうかはわからないけど,とりあえず畝畑まで行こうと思って走りだした。 和r229 の入口で工事のおっちゃんに「この先はあかんで~」と言われたが,ダメ元で走ることにした。 途中「通行止」の看板があったが,いかにも横を走れ,という感じで道が開いていたので, 畝畑までは行けそうと思って走っていった。 路面はまあまあきれいだったが,側壁が脆い壁の所ではポロポロと岩が崩れてきていて,ちょっと気を使う場面もあった。 いつもより多めの写真を撮りながら,r229 を奥へ奥へと進んでいった。 今回は特に問題もなく畝畑までたどり着くことができた。 畝畑から先の r229 を走れるかどうかわからなかったが, ネットによると2013年3月になかなかなれない ツーリングの達人Rip さんが強引に松根から小口まで走られた,という情報があったので,行ける所まで行こうと思って走っていった。 Rip さんは足郷トンネルから畝畑までの区間でかなり危険な感じの所を抜けた,と書かれていたが, 今回はまったく問題なく足郷トンネルまで行くことができた。

 足郷トンネルから松根までの r229 は,和田川松根林道として作られたものが和歌山県道になったみたい。 そういえば小口~畝畑間は森林開発公団和田川林道として,昭和33年に作られたらしい。 古い設計のため小口~畝畑間は道幅が狭く,トンネルも素掘りの迫力のあるトンネルが5つ掘られている。 それに比べると畝畑~松根間は比較的新しいので,道幅も広く快適だった。 途中,一ヶ所だけ工事通行止の箇所があった。大雨で山が崩れた所だった。 そこには川を渡って対岸に行き,再び戻るという形の強引な迂回路が付けられていた。 ちょうどお昼時で,工事の人達は休憩している時間だった。 それもあるのか,何も言われることなく通過させてもらうことができた。 普通に通れるようになるまでどれぐらいの時間がかかるのだろうか?

 松根の集落に着いて驚いたのだが,バス停がなくなっていた。 いつの間になくなったのだろう? バスの形態が変わったのだろうか? ちょっと調べると,民営のバスは廃止され, 現在はふるさとバスという形で古座川町が存続させているみたい。 古座川町はまあまあの広さがあるのに,人口が3000人ちょっとらしく,過疎と高齢化がかなり進んでしまっているらしい。 自然がいっぱいでとてもいい所なのだが,いかんせん大都市から遠いのがネックになっている。 逆に交通量の少なさがバイクで走るのにはいい環境なのだが…。矛盾している…。

 松根からは,天柱岩,古座川の一枚岩,と見て写真を撮った。 古座川の一枚岩のところで尾鷲のコンビニで買っておいたおにぎりを食べ,しばし休憩した。 その後,潮岬に行くか滝の拝に行くかを迷ったが,久しく行っていない滝の拝に行くことにした。 潮岬にはまた走りに行こうと思っている。 一枚岩から滝の拝まではかなり道が改良されているので,あっという間という感じだった。 滝の拝は昔のままの感じだったが,すぐ近くに道の駅・瀧之拝太郎ができていた。 道の駅でゆずかりんとうを買って,しばしお店の人と話をした。 道の駅はへき地診療所がそばにあり,駐車場はヘリポートとしても使えるようにマークが描いてあった。 滝の拝の後,国道42号線の方に引き返して海沿いを走ろうと思っていたのだが, 道の駅でさらに奥へ続く道を勧められたので,ついつい走りに行ってしまった。 勧められたのは,小匠小森川林道だったのだが,最終的に r43 をほぼ全線,口色川から那智の方まで走ってしまった。 r43 は途中,幅員が 1.7m という区間があり,その区間は交通量が極端に少ない。 そのため小石や落葉が多く,雨上がりなどは滑りそうで大変怖い。 また道が狭く路肩も弱いので,離合はほぼ不可能と言ってもいいかもしれない。 以前走ったことがあったが,久しぶりにと思ってついつい走ってしまった。 今回は,私自身の経験値が上がったためか,以前よりは余裕を持って通過することができた。

 当初は最後まで r43 を走りたいと思っていたが,口色川付近で災害復旧工事のため通行止だった。 そこは迂回路があり,なんとか那智川の所まで行くことができた。 迂回路は,円満地公園のところで左折して,r235 と r43 が分岐する付近で r43 に戻るルートだった。 r43 が那智川を渡る手前付近は 2011年9月の台風12号の豪雨のために,大きな土石流が発生した所であり, 今も大きな領域で木がなく大きめの岩がゴロゴロしているような状態だった。 その中で道路だけが復旧されてきれいだったので,ちょっと異様な感じがした。 あそこはかなり多くの方が亡くなられたと聞く。 自然の力をまざまざと見せつけられた感じがしてしまった。 その後,那智勝浦町から新宮に抜け,再び丸山の千枚田まで行った。 実は三重県道40号線で北山村に抜け,不動トンネルで下北山村に出て, R169 で帰ろうと思っていたので,同じ日にもう一度丸山の千枚田の前を通ることになった。 一日に2回も丸山の千枚田を見たのはさすがに初めてだった。 千枚田からいつものように r40 で北山村に抜けた。 しかし,不動トンネルを抜けて R309 と合流する辺りで,R169 が上北山村で大きな崩落があり通行止ということを聞いた。 仕方ないので,そこから熊野市方面に走り,R42 で尾鷲,紀伊長島と走り,紀伊長島から高速で帰った。 予想外の展開でちょっと遠回りしてしまった。

 一つ焦ったことがあった。帰り道に尾鷲で一度バイクがエラーを起こして動かなくなってしまった。 キーを回してもオイル無しの警告ライトが点いてエンジンがかからなくなってしまった。 ゲージで見る限りオイルはありそうなのにエンジンがかからず,はたと困ってしまった。 まだ6時前だったので,ガソリンスタンドにでも行こうか,と思い,坂を下ったのだが, その時に,昔押しがけをした時のように,キーオンの状態でクラッチをつないでみると, 運良くエンジンがかかってくれた。一度かかるとエンジンは何もなかったように快調だった。 あれはなんだったんやろ?

 今回はシーズン開幕なのに,結構酷道険道を走った。 以前よりも楽に走れるようになったのは経験値が上がったから,だと思っている。 道の駅・瀧之拝太郎にいたお姉さんに酷道マニアですね,と言われてしまった。 私よりもすごいマニアの方がいっぱいおられるので, 「いやぁ,そこまでじゃありませんよ」と言っておいた。 まぁ,立派なマニアと言えるような気もするが…。
(もっと写真を見たい人はMatsup's Motorcycle Siteを見てくださいな)

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