2010年6月22日火曜日

欧州の強豪はどないしたんや?

 ここまでサッカーのワールドカップ南アフリカ大会を見ていて感じたのが,ヨーロッパの強豪が苦戦している状況。なんか,見事なまでにヨーロッパの強豪が苦労している。フランスはアネルカがチームから追放され,それに抗議した選手が練習を拒否したというし,イングランド,イタリアは2試合続けて引き分けているし,ドイツ,スペインは一勝一敗やし…。どうしてしまったんでしょうねぇ…?そんな状況でも,オランダは1次リーグ突破を決め,北朝鮮にぼろ勝ちしたポルトガルはかなりの余裕がある。何が違うのかねぇ?そんなヨーロッパ勢に比べて,南米勢のブラジル,アルゼンチンは順当に勝って1次リーグ突破を決めている。チリ,ウルグアイ,パラグアイもかなりいい感じで点を取っている。やっぱりヨーロッパ勢はヨーロッパでしか優勝できないのか???

 ところで,多くのマスコミはヨーロッパ勢の苦戦を煽っている感じがする。このままでは優勝はヨーロッパ勢ではない,みたいな論調のような気もする。しかし,気をつけないといけないと思うのが,1次リーグの成績って意外とあてにならない,という点。例えば(これしか例が出てこないが…)1982年のスペイン大会では,1次リーグを全て引き分けでなんとか通過したイタリアが優勝してしまっている。結局のところ,3試合で4チーム中の2位に入りさえすれば,後は全試合で勝てるチームが優勝できる,ということになる。また,ワールドカップは1ヶ月の長丁場なので,前半調子のいいチームが,後半になるとずるずると後退することがよくある。1次リーグの2試合目で突破を決めたチームは第3戦で余裕を見せたりするが,そんなチームに限って決勝トーナメントで意外と苦労したりする。1リーグで大量得点を取ったチームが,決勝トーナメントの1回戦でなかなか点が取れなくて負けてしまう,という試合を何度も見てきた。なので,現時点での結果を見て優勝するチームを考えるのはまだ早いと思っている。ただ,予選リーグを突破しないと決勝トーナメントに行けないのは事実だが…。他にも,各地域の予選で苦労したチームが本大会でいい成績を残し,予選が順当だったチームが意外と本大会でだめだったりする。1994年のアメリカ大会か2002年の日韓大会でのブラジルは,予選は今回のアルゼンチンのようにぎりぎりで通過して本大会に出場して,結果として優勝している。今回も予選で苦労したアルゼンチンは順当だが,ヨーロッパ予選を無敗で勝ち抜いたイングランドやスペインが意外と苦労している。

 こう考えると,現時点(ポルトガルが北朝鮮に大勝ちした直後)では大量得点で北朝鮮に勝ったポルトガルがちょっと心配。北朝鮮の守備が崩壊したから大量得点になったが,守備が強いチームにしっかりと守られると苦しいと思う。特にC.ロナウドは守備をほとんどしないので,結構他の選手に負担がかかるという話もあるし…。ブラジルはいい感じだが,予選を順当に来てるから,なんとなく嫌な感じがする。今回のチームは攻めがいまいちっぽい感じがするし。カカが怪我上がりで不調というのもあるかもしれないが,あまりいい感じでパスを回してないので,今後もあまり点は取れないような気がする。誰かみたいにいっぱい「手」を使えば別だろうが…。アルゼンチンはメッシがボールを持つととてもスペクタクルだが,守備はどうなんやろ?選手を選ぶ段階でいろいろ言われていたが…。予選で危なかったから,優勝かなぁ????そういえば,意外と勝ててないのが,オランダ。あのチームはいつも優勝候補なのに勝ててない。なぜでしょう???ま,ワールドカップは簡単には勝てない,ってことだけは言える。

2010年6月15日火曜日

本田君,頑張っていたねぇ

 昨晩,日本対カメルーン戦を見た。結果はなんとか日本が虎の子の1点を守りきって勝った。いやぁ,やっぱり勝つのはいいねぇ。選手はみんな頑張っていたが,結構よかったのが本田君。かれはビッグマウスだけど,今回はかなり一生懸命やってた。どこがよかったって,最後の最後,後半のロスタイムにカメルーンのバックが日本のゴール前にロングボールを入れようとした時,彼は身体を投げ出して邪魔しようとしてた。結果的には全然邪魔できなかったけど,最後までワントップとして攻撃だけじゃなくて,最前線からの守備をしようと動き回っていたのがよかった。当然,虎の子の1点を入れたのもよかったけど。今のサッカーでは,全員で守備をして,全員で攻撃をしないと,分厚い攻撃ができないし,堅い守備もできない。そのためには,フォワードでもどんどん守備をして,バックスでもどんどん攻撃参加しないといけない。そういう意味では,イングランドのルーニーが好きなのだが,昨日の本田くんは,ルーニーに引けを取らないぐらい,頑張っていたように思う。当然,本田君一人じゃなく,他の選手もかなり走っていた。だからこそ勝てたんだけどね。見ていて気になったのが,後半,ペナルティエリアの少し外のゴール正面からミドルシュートを打たれた所。たまたまゴールのバーに当たってゴールにはならなかったけど,あのシーンの直前,ディフェンス陣が誰もキッカーにアタックにいなかった。数人がいたのに,全員が2mほど下がって並んで構えていた。ちょうと正面にいたのは阿部だったかなぁ???? ディフェンダーとの距離が2mも空いていたら,蹴る方は自由に蹴れてしまう。だから,かなりいいミドルシュートになってしまった。なんであそこでちゃんと誰かがアタックにいって,他の人間がそのサポートをするという基本ができなかったのかなぁ?それまでは結構頑張ってたのに。たまたまカメルーンの選手がミスをしてくれたからよかったけど,あれはいただけないねぇ。まぁ,他にも後半,ディフェンスのラインが下がりすぎていたとか,途中から入った岡崎と矢野が攻撃の時にいまいち相手に突っかかっていけなかった,などはあるが,それでも結果的に勝ったのは,やっぱりうれしいねぇ

2010年6月9日水曜日

ウォッちず,電子国土って知ってます?

 バイクでよく走りに行くのだが,よく使うのがツーリングマップル。小さくて携帯性にすぐれ,いろんなコメントがあって,大変重宝している。しかし,一点だけ困った点がある。それは細かいところを知りたい,と思ってもわからない,ページの境界付近が見にくい,というところ。例えば,国道371号線の不通区間を走ろうと思ってツーリングマップルを見ると,だいたいの場所はわかるのだが,その付近の細かい道の様子がいまいちわからない。以前は,それでも地図があるだけで満足していたのだが,最近はだんだん走る道がマニアックになってきて,ツーリングマップルだけだとちょっと辛くなってきた。

 そこで,最近使っている作戦がネット上の地図を利用する作戦。よく見ているのがGoogleとYahooの地図。何のことはない,タダだからなのだが…。Googleの地図とYahooの地図だと,個人的には国内ならYahooの地図,海外ならGoogleの地図を見ている。理由は,国内の場合,Yahooの方が情報の更新が早いから。例えば新名神ができた時,Yahooはすぐに地図上に新名神が現れたが,Googleはしばらく現れなかった。今も(2010/6/1 現在),Yahooの地図には第二京阪道路が描いていあるが,Google Mapにはまだ第二京阪道路は描かれていない。なので,最近はYahooの地図を使うことが多い。blogに貼るのに,今見ている地図のURLが得られるのもうれしいし。他にもYahooドライブのルート作成も大体の距離がわかって,はじめて行く土地では活用させてもらっている。そんなYahooの地図にも欠点はある。一番の欠点は,田舎に行くと解像度をあげられない,という点。私はオンロードのリッターバイクに乗っているのに,酷道林道をよく走るため,田舎のルートがどうなっているのかが気になる。そんな時にYahooの地図で見ようと思っても,細かい点がわからなかったりする。また,拡大できても,実際に走ると微妙に地図と実際が違っていたりする。

 そんな時に役に立つのが国土地理院のウォッちず電子国土である。何がいいかというと,25000分の1の地形図をシームレスに(境界なく)見れる点である。例えば,和歌山県の南の方の林道を走ろうと思ってツーリングマップルを見てもわからない点が,1/25000地形図だったらわかったりする。欠点は,ウォッちずだと,場所の指定が難しい点。例えば,和歌山県古座川町の平井を探そうと思ったら,地図検索画面で「田辺」を選び,「20万分1地勢図名:田辺」の中で「下露」を選ばないといけない。25000分の1の地形図の地図の領域を表す名前は,かなり古風なので慣れないとわかりにくい。また,「下露」を選んでも,現れる画像は「約1/9000」というかなり拡大された図であり,1個縮小して「約1/18000」の地図にしても,自分が今どこを見ているのかがとてもわかりにくい。しかし,一度場所がわかれば,あとは道を辿ればよいので,そこから1/25000地形図に載っている多くの情報を得ることができる。もう一個欠点としては,すぐには地図の内容が更新されない,という点。これに関しては今後どうなるのかわからないが,1/25000地形図はどれぐらいの頻度で更新されているのだろう?また,ウォッちずはあくまで閲覧を目的としているので,印刷や掲載されている画像をそのまま自分のweb siteに貼りつけるのは許可されていない。しかし,似たサービスとして「電子国土」というサービスがある。これは「(財)日本地図センター」が管理運営しているものらしい。こちらだと,A4に印刷できたり,地図上にいろいろな情報を載せることもできるらしい。また,1/25000の情報は国土地理院のウォッちずと同じ内容らしいし,場所の指定も,「拡大縮小」や「移動」というアイコンを指定して,簡単に目的地の拡大図を得ることができる。欠点としては,上下にいろいろな情報を表示するので,地図の表示域が若干狭くなる点と,中間サイズの地図の情報の更新がかなり遅いみたいで,未だに縮尺約1/300000の地図には新名神が見当たらない。ちゃんと1/18000には載っているが…
 
 現在,私はツーリングマップルとYahooの地図,ウォッちず,電子国土の地形図を併用して用いている。ツーリングマップルの道のコメントは地形図には無い情報だし,シームレスに新しい情報を得られるYahooの地図もありがたい。そして,細かい点が見て取れる1/25000地形図もなくてはならない。これからはもっと便利になるのかなぁ??

2010年6月8日火曜日

畝畑,潮岬,丸山の千枚田と国道168号線再び

 天気が良かったので,梅雨で走れなくなる前に紀伊半島に行ってきた。
今回の目的は,今シーズンまだ行ってない潮岬に行くこと,にしてみた。しかし,それだけではいまいちなので,もう少し目的を追加してみた。
 (1) いまいち写真がちゃんと撮れてなかった五條から南の国道168号線の復習,
 (2) 和歌山県道229号線と畝畑を訪ねる,
 (3) 紀勢本線の駅で飛ばしているとこに行ってみる,
としてみた。もし可能なら,
 (4) 国道169号線を走る,
もやってみたかったが,最終的には
 (4') 丸山の千枚田に行く,
となってしまった。

 出発は午前4時半頃。この季節だと,空はかなり明るくなり,暑くもなく寒くもなくとても気持ちよく走れる。今回は国道168号線の復習から始めるので,まずは奈良県の五條市に向かう。そこから国道168号線の写真を撮りながら南下した。写真は前回撮ってなかった所をメインにして,同じところは避けようと思っていたが,これがどうして,いっぱい写真を撮ってしまったかもしれない。どうも国道425号線以降,写真の枚数が格段に増えてしまった。見るのも整理するのも大変になって,ちょっと反省…!しかし,前回よりもしっかり国道168号線のキーポイントを押さえておいたつもり。何回も走っている道だが,未だにちゃんと道を覚えきれてないなぁ,と思った今回でした。

 国道168号線自体は前回(去年の秋)とほとんど変わってないのでそのままどんどん走り,熊野川町から西に入って,小口から県道229号線で畝畑経由で潮岬を目指した。県道229号線は相変わらずの石だらけの狭路だった。昨年秋と比べると,若干小石や砂の量が増えた感じがした。それでもきれいな和田川峡の流れに沿って走るのは気持ちよかった。前回畝畑に来た時は,古いカメラだったので,5本あるトンネルの写りがいまいちだった。それを撮り直しながら進んだ。今回のがすごくいいかと言われると,写真は難しいなぁ,というのが結論。今回はさらに畝畑の集落を見たいと思って走った。 5本目のトンネルをすぎて,少し行くと畝畑の集落(跡?)に着く。右手に石垣があり,その奥に朽ち果てた建物が残っている。その先には,一方の欄干がリニューアルされて左右でとてもバランスが崩れている橋があったり,左上に登る石の階段と,上の方に見える金網があり,小学校の分校でもあったのかなぁ?と思ったりした。そこを少し行くと,現在畝畑に2戸残っておられるうちの一軒のお宅の前に来る。目印は駐車場に車が置いてある。その向かいに家があり,洗濯物がちらっと見えたので今も住んでおられる感じだった。どなたかにお会いできれば,と思ったが,誰の姿も見えなかった。その先に,畝畑と言う地名の入った県道表示のヘキサがあり,記念撮影しておいた。さらに少し進むと,ホイホイ坂林道との分岐のある橋まで来る。その橋のたもとにも一軒のお宅がある。こちらは比較的新しめの家であり,車もあったので人が住んでいる感じだった。しかし,こちらでもどなたともお会いできなかった。天気の良い日の午前9時すぎぐらいだったので,もしかしたら皆さんすでに山仕事に行かれているのかもしれない,と思った。できれば小学校分校跡の場所を聞きたかったのだが…ホイホイ坂林道との分岐の辺りから,旧名が林道和田川松根線の区間になり,道が多少広くなって走りやすくなる。その辺りに,幻の県道45号線への分岐があるはずなので,その地点を探ってみた。県道と言っても,ここから分断県道で,この先は厳しい山道なのだが…。さすがにまともな道がある訳ではないので,事前に25000分の1の地形図を見ておいて,走っている地形と地図を見比べて,大体の場所を探ってみた。ここか?という場所でその辺りを徘徊してみると,川に向かって下る石の階段があった。きっとこれなんだろうなぁ,と思って写真を撮っておいた。 N氏のサイトの写真と見比べると,多分同じ地点だと思われる。きっとここに違いないっ!!3人ぐらいいれば,一緒に那智勝浦に向かってみたいと思うが,さすがに一人だとかなり気が引ける…。ここは専門外と言うことで,今回は入口の写真を撮ってよしとしておいた。ちなみに那智勝浦側の端点へは県道グランツーリスモさんや, むねぞう氏などが行かれているが,ちょっと大型バイクには不向きな感じがする…

 その後,旧林道区間を抜け,松根の集落に出たらさすがにほっとした。そこから七川ダムの湖畔で国道371号線に出て,まっすぐに潮岬に行っても良かったが,折角なので,県道39号線で和深に出てみた。海沿いに出ると紀勢本線全駅制覇の目論見を達成すべく,和深駅に向かった。他の駅と同じように,ここの駅も行くのが難しかった。駅からは海岸が見えていい雰囲気の駅だったけど。そこで各停と特急くろしおの行き違いに遭遇して,次へと向かった。その先は,田子駅,田並駅,紀伊有田駅,と見て,やっと潮岬にたどり着いた。潮岬では,本州最南端の碑のあるところまで行き,海を見てよしとした。その後,串本でガソリン補給して,前回の残りの,紀伊田原駅,紀伊浦神駅,下里駅,太地駅,湯川駅と見た。途中,下里駅で会ったおじさんに,紀伊浦神駅の駅前の干物屋さんがおいしいと聞いて,わざわざ引き返して干物を買ってみた。結構安くておいしかった。湯川駅の後は,前回訪問した紀伊勝浦駅を飛ばして,紀伊天満駅,那智駅,宇久井駅,紀伊佐野駅,三輪崎駅と見て,ミッション終了とした。それでもまだ紀勢本線の駅の半分にも満たない… やっぱり,紀勢本線全駅制覇は無理かも… 白浜から多気までにしておこうかなぁ…とかなり弱気になってきた。

 とりあえず今回は疲れてしまったので,国道169号線の記録はやめて,丸山の千枚田を見て帰ることにした。丸山の千枚田も今シーズン初訪問となる。三輪崎駅から,国道42号線で新宮を抜け,橋をわたってから,左の紀和町方面に行き,県道35号線と川を挟んで並行している道から,オレンジロードを抜け,途中から県道62号線で北上して,国道311号線の風伝トンネルを抜けて丸山の千枚田に向かった。千枚田は田植えからある程度時間がたっていて,稲の緑がしっかりしてきた頃だった。しかし,驚いたのが三脚に立派な一眼レフを載せて千枚田を撮影しようとする人の多さ。狭い駐車スペースに何台も車が止まっていて,大勢の人が千枚田の写真を撮るべく構えていた。どこぞの写真雑誌にでも出ていたのかなぁ?いつも千枚田の展望台って人はまばらなのに… 仕方ないので三脚の隙間から千枚田の写真を撮り,反対側から展望台の不思議な光景を撮影して千枚田を後にした。そこから,いつものように県道40号線,国道169号線,不動トンネル,国道169号線と走って帰った。

 今回は,国道168号線,和歌山県道229号線,畝畑,潮岬,紀勢本線の駅,丸山の千枚田,とてんこ盛りになってしまった。それでも雑用が多い6月の最初にいっぱい走れたので,ちょっと満足した紀伊半島ツーリングだった。いやぁ,まだまだ紀伊半島は奥が深いなぁ…

もっと写真をみたい人はMatsup's Motorcycleを見てください。

2010年6月1日火曜日

極楽橋に行くのは大変!!

 以前,バイクに乗る時の目標としての滝巡りに疲れてきたから,鉄道の駅訪問と国道(酷道?)走破を新たな企画としてみる,と書いた。実際にこれまで,国道は国道425号線国道371号線のほぼ全線,国道168号線の五條市以南を走り,いっぱい写真も撮った。さらに,紀勢本線の栃原駅から新宮駅,紀伊勝浦駅,古座駅から串本駅までの33駅と,飯田線の中部天竜駅から天竜峡駅までの20駅を訪れた。ある程度,新企画もこなしている,と言えるのではないだろうか?そんなバイクの旅なのだが,鉄道の駅に関して思うところを書こうと思う。

 鉄道駅に関しては,都市部の大きな駅よりも田舎にある駅の方が趣きがあるし,バイクで行くにも都会よりも走りやすいので好んで田舎の駅を訪問している。しかし,田舎の駅は,たどり着こうと思うと意外とバイクでも難しかったりする。例えば,紀勢本線の川添駅。この駅は地図で見ると国道42号線のすぐ近くにあるのがわかる。しかし,実際に行ってみると,これがなかなか辿り着けない。なぜかと言うと,駅の入口は国道42号線には面しておらず,集落の中を走る細い道から同じように細い道に曲がった先にあるからである。とあるサイトの筆者の方は,エッセーの中で「しかし、駅の訪問はできるだけ鉄道を利用して欲しい。」と書かれている。さらに,「列車で訪れると「駅」はより魅力的に映るものだ。それは鉄道で旅する人だけが感じられる“真の喜び”であることに他ならない。」とも書かれている。しかし,私は敢えて異を唱えたい。駅によっては鉄道以外の方法で駅にたどり着くのが如何に大変であり,かつ,辿りつけた時の喜びは鉄道に乗って訪れるのとは同じぐらい,場合によっては鉄道で訪れるとは比べものにならないぐらい大きい時もある,と。例えば,飯田線の秘境駅を訪問すればわかるが,それぞれの駅がどれだけすごい所にあるか,というのを身にしみて感じる。私はバイクで訪問しているが,バイクですら苦労しないと辿り着けない(Uターンに困った,など,たどり着いた後に苦労したところもがある)駅もあった。そのような駅へ行くのは,ルートを見つけるのもそれなりの努力がいる。ツーリングマップルを見て,YahooやGoogleの地図を見て,地図閲覧サービス(ウォッちず)で調べて行かないとたどり着けなかったりする。あるいは,現地で地元の人に場所を訪ねることもある。時刻表とにらめっこし,ひたすら硬いシートに座り続け,有り余る時間を如何に過ごすか,を解決すればたどり着ける鉄道による訪問とは異なる努力や苦労,そして楽しみがある。

 駅によっては,鉄道では時間さえかければ簡単にたどり着けても,車やバイクだとたどり着くのが大変な駅も多い。それが如何に大変なことかはやってみないとわからないだろう。最近訪問した南海高野線の極楽橋駅はその代表のような駅だと思う。極楽橋駅は,高野山に行く南海電鉄の高野線の終着駅である。1日に4~7本ある有料特急の終着駅となっているのでそれなりの規模の駅なのだが,そこから高野山に行くには,ほとんどの人が同じ構内からケーブルカーに乗り換えて高野山駅に向かい,さらにバスに乗って高野山の中心部に向かう。極楽橋駅の改札をでる人は極稀にしかいない。つまり極楽橋駅は乗り換えのために存在している駅なのである。改札は「これが改札?」というほど,狭く質素な入口があるだけであり,改札には券売機は存在しない。近畿の私鉄なので自動改札機はあるが…。極楽橋駅から一番近い集落までは,車やバイクで5分以上かかり,歩いて行くのはためらわれる。また,極楽橋駅はバイクだとどの道を行けばいいのか?から始まる。そして延々と走った最後に「この道で行けるのか?」と悩み,時にはルートミスから方向転換して,さらに違う道を探す,という苦労をしないといけない。それぐらい行くのが大変な駅である。しかし,南海電鉄の特急に乗れば難波から1時間半ほどでたどり着けてしまう。そんな不思議な駅が極楽橋駅なのである。

 私としては,車やバイクで辿り着ける駅(小和田はさすがに片道30~40分の山道なので,時間を考えた末に,徒歩での訪問は諦めて,伊那小沢駅から電車を利用したが…)には,是非一度,車やバイクで訪れてみて欲しい。こんな所に駅があるのか,この駅にはこうやったら辿りつけるのか,と感慨ひとしおの駅が多数ある。今までの中では,紀勢本線の波田須駅,飯田線の千代駅,金野駅,田本駅,中井侍駅,大嵐駅,南海高野線の紀伊細川駅,紀伊神谷駅,極楽橋駅がおすすめ。ただし,どの駅もそれなりの運転技量がないと,車やバイクで訪問するのは困難なので注意が必要である。このブログを読んで行って事故した,と言われても責任は取れないので,あしからず。
 上記の駅に関して具体的に書いておいくと,
・波田須駅は,ツーリングマップルを見ても,どういけば良いかがわからず,
  近くに行っても駅への標識が見つけられなかった。
  また,駅前には細い道しかなく,大型バイクだと転回すら大変だった。
  車だと駅のそばには行けないと思う。
・千代駅,金野駅は,道さえわかれば辿りつけるが,結構細い厳しい道である。
  特に金野駅への道は酷道マニア好みの本格的な狭路で,路面も悪く,
  結構距離もあって,車でもバイクでも苦労する道である。
・田本駅は竜田橋という橋までは車やバイクで行きやすいが,
  橋を渡ってから10分ほど山道を歩かないといけない。
・中井侍駅は,駅にたどり着ける道が狭く,落ち葉満載,見通し悪し,なので,要注意。
・大嵐駅は1.5車線の県道を走れば着くが,かなり距離がある上に,
  カーブが続くのでこれまた注意が必要。
・南海高野線の3駅は駅のそばに行く道が,コンクリート舗装で狭くて,
  急坂だったり,半分ダートだったりするので,少し手前で歩いて行く,
  という選択肢を考慮する方がいいかもしれない。
しかし,いずれの駅も,たどり着いた時には,それなりに感慨ひとしおだった。運転技量がある人は,是非挑戦してみて欲しい。私も牛山さんのサイトで勉強して,新たな駅を訪問したいと考えている。