2010年5月30日日曜日

南海高野線と国道371号線

 2010年5月29日に,国道371号線のリベンジと南海高野線の駅に行く,という計画で走りに行った。出発は少し遅めの午前5時。まずは河内長野の国道170号線から国道371号線が分岐している交差点を目指す。前回は河内長野の街中からだったが,今回はバイパスを走る。バイパスは河内長野の市街地を避け,高架も使って南に向かう。少し行くと,旧道と合流する。旧道と合流してすぐに,またバイパスと分かれる。こっちは前回バイパスを走ったので,今回は旧道を走った。やっぱり旧道は狭い感じがした。そのまま橋本に行こうと紀見トンネルを越えたが,ふと,紀見峠を見たいと思い,紀見トンネルを引き返した。紀見峠への道はまあまあ走りやすかった。紀見峠に集落があるからかもしれない。その後は,国道371号線を進んだが,橋本市街でも国道371号線の旧道を走った。旧道は途中1.5車線の所もあった。国道24号線に出てからは,国道370号線で紀ノ川を渡った。国道371号線も以前はこちらのルートで紀ノ川を越えていた。今回はそのまま九度山まで行き高野山を目指したが,国道370号線で紀ノ川を渡ったところの標識には,ちゃんと国道371号線の記述があった。しかし,前回反対側から国道371号線を走ってきた時には国道371号線を示す表示が全然なかった。以前は国道371号線も国道370号線の橋を渡っていたため,そうなっているみたい。

 その後,九度山から高野山を目指したが,途中,気になって南海高野線の紀伊細川駅と紀伊神谷駅,極楽橋駅を訪れてみることにした。紀伊細川駅に行くには,九度山から高野山に登る国道370号線を登っていく。途中の高野下駅や下古沢駅,上古沢駅も気になったが,今回は紀伊細川駅から先を目指した。国道370号線は古沢小学校を越えた辺りから高度を上げ始める。そのまま花坂の交差点まで行くのだが,途中で左折して下に下がる分岐がある。目印としては「八坂神社参道」という看板が立ててある。そこを下がると谷沿いまで下りた後,細川の集落に向かう。紀伊細川駅は,高野山に登る道の途中から左上に分岐している。道はかなり急な上りで,舗装はコンクリート舗装だった。 Uターンできるか不安だったが,あまり考えずに突入してみた。紀伊細川駅はその道を登りきった先にあった。トンネルに挟まれた狭いところに駅があった。駅は有人で自動改札もあったが,切符の自動販売機はなかった。ホームは2線あり,列車の交換ができる駅だった。たまたま橋本行きの電車が来たので,なんとなくラッキーな気になった。 次は紀伊神谷駅を目指した。紀伊細川から紀伊神谷へは,一度元の道に戻り,高野山の方を目指す。途中で神谷は左へという標識があり,その道を登っていく。今回は,高野山,極楽橋駅へ直接行く道は崩落のため通行止めだったので,高野山に登る人も紀伊神谷駅のそばを通って登らないといけなかった。紀伊神谷駅も前後がトンネルに挟まれた駅だった。ホームは島状の2線あり,ここでも列車の交換が可能となっていた。紀伊細川も紀伊神谷もかなりの秘境度だった。しかし紀伊神谷駅も有人で,自動改札機があった。券売機はなかったが…。 紀伊神谷駅から極楽橋駅に向かったが,そのためにはそこからコンクリート舗装の急坂を上る。その先に神谷の集落があるみたいだったが,高野山へは右折して適当に走った。すると,少し舗装がいい道に出た。どうやら,鶯谷を通って神谷の集落に行く道らしかった。そこから右に分岐して極楽橋駅に行く道があった。道には「通行止め」と書いてあった。どうやらこの道が細川の集落から直接登ってくる道のようだった。通行止めでも極楽橋駅までは行けるとのことだったので,行ってみた。極楽橋駅は山の中にあった。まわりには駅以外何もない感じだった。駅としては高野山へのケーブルカーへの乗換駅なので,それなりに大きかったが,極楽橋駅で外に出る人がほとんどいないみたいで,改札はとても狭く,最初は作業用の通路かと思ってしまった。当然のように切符の自動販売機はなかったが,自動改札はあった。さすが関西の私鉄!!駅はホームが4本あり,まあまあ大きな駅だった。ただ,改札の外を見ると,とても秘境駅だった。

 その後,国道371号線のリベンジを果たすべく高野山を目指した。極楽橋駅からは鶯谷を走る林道で山内を目指す。すぐ着くと思ったら意外と遠かった。しかし気づいたら高野山中学のそばにでた。そこからは高野山の山内になる。前回国道371号線の旧道で相ノ浦の集落を抜け,瀬ノ谷林道を登って方峠で高野龍神スカイラインに登ったので,今回は高野龍神スカイラインで方峠まで行き,そこから瀬ノ谷林道を下って国道371号線の旧道に出て,そこから前回の続きで箕峠を目指した。高野龍神スカイラインは快適だったが,かなりの数のバイクが走っていた。無料開放されたバイクの数が増えたような気もするなぁ。方峠からは瀬ノ谷林道を下り,国道371号線で花園中南を目指した。道はまあまあで,途中すごく改良された区間もあったので,あっという間に中南に着いた。中南で,国道371号線は途切れている。以前は箕峠に登る林道が国道371号線に指定されていたが,現在は林道区間は国道指定を解除されているらしい。でも,高野山から中南までは国道371号線のままみたいで,結果国道371号線は尻切れトンボになっている。なんか不思議な国道である。高野龍神スカイラインから下りてきた時に見える標識を見ると,まあまあ新しい感じがするのに堂々と国道371号線の表示があったので,やはりここから北は国道371号線らしい。うーん,なんで尻切れトンボのままなんやろ??

 中南の交差点で少し休憩してから箕峠を目指した。途中,林道井出の谷線の分岐があった。標識にはどちらに行っても高野龍神スカイラインと書いてあり,迷ってしまった。しかし井出の谷線は通行止めの表示があり,通行止めの表示がない方が箕峠への上りだった。箕峠への道は国道指定が解除されているためか,路面が結構傷んでいた。それでも落ち葉や小石があまりなかったので,あっという間に箕峠まで到着した。これでなんとか前回のリベンジができた。箕峠から龍神に行く作戦もあったが,今回は野迫川村を走ってみることにした。平家維盛歴史の里というのも気になったので…。高野龍神スカイラインから林道を下り,野迫川村の中心部の上垣内を目指した。途中から道は県道733号線になる。上垣内近くは改良されていたが,それまでは狭い道を延々と走った。途中で,平家維盛歴史の里に寄ったが,維盛塚以外は何もない感じだった。野迫川村の中心部からは,東に向かう県道734号線走ってみた。この道はあまり交通量がないみたいで,険道というのがふさわしい道だった。落ち葉,小石,水がいっぱいあり,かなり気を遣って走っていった。なんとか走りきって,大塔村宇井に着いた時にはさすがにほっとした。宇井は以前国道168号線が崩落した現場に近く,県道734号線は宇井から辻堂まで迂回路となっていた。せっかくなので宇井で国道168号線にでずに,辻堂まで県道734号線で行った。下から崩落現場を見たかったしね。辻堂から先は普通に国道168号線を走り,道の駅吉野路大塔で休憩した。その先で,天辻峠の旧道を走ってみたかったが,あまりの道の悪さにやめておいた。ネット見ると旧天辻トンネルの北側はダートっぽかったので,行かなくて正解だった。その後,五條市城戸から県道20号線を走り,下市に出て,吉野の平宗本店で柿の葉寿司を食べて帰った。

 今回は国道371号線のリベンジが目的だったが,南海高野線の駅もなかなかの秘境駅で,少し儲かった気分。帰りに国道168号線の迂回路的な県道20号線も確認できたし,意外と収穫の多いツーリングだった。

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2010年5月19日水曜日

紀伊半島十文字斬り

なんかすごいタイトルにしてしまったが,今回は国道371号線を走ったお話です。ひと月前に国道425号線で紀伊半島を横断したので,今回は縦断。あわせて十文字斬りということで…

 2010年5月15日に,念願の国道371号線を走ってみた。午前6時に河内長野を出発して,南の端の串本を目指した。河内長野から橋本までは比較的走りやすい道だった。それでも河内長野から紀見トンネルまでは古い道で,若干車線の幅が狭いが,徐々に改良が進んでいるようだった。紀見トンネルの先は片側2車線の区間があったり,かなり改良されている感じだった。しかし,橋本で紀ノ川を越えて少し東に行った辺りで様相は一変する。そもそも分岐点に国道371号線を示す標識がない。細い道に入り,踏み切りを越えると,やっとおにぎりマークと遭遇する。その先は人家の軒先を進み,やがて山岳区間に入る。そこから先は国道425号線と並び称される紀伊半島の酷道らしくなる。特に県道102号線との分岐を過ぎてからの丹生川沿いの区間はほんとの狭路区間で,大型車は通行が困難だと思われる。バイクなら余裕だったが…。途中上筒賀へ向かう道との分岐を過ぎると道の幅は少しましになった。その先の清川橋には南海りんかんバスが停まっていた。後で知ったが,この清川橋から高野山駅まで定期バスが運行されているようだった。清川橋から橋本に行くよりも高野山に行く方がよほどいいということやね。国道371号線は清川橋から高度を上げて一気に高野山奥の院前に着いた。(その後,2010年11月30日限りで南海りんかんバスの桜峠下 - 清川橋間が廃止となったみたいで,清川橋のバス停はなくなってしまった…)

 高野山奥の院前の駐車場で休憩してから,国道を南下した。この高野山奥の院から先はかつての高野龍神スカイラインが国道371号線に指定されているが,地図によると少し西側で相ノ浦という集落に向かう道も国道371号線に指定されている。そこで今回は高野山西門院そばから相ノ浦に向かう道を走り,途中で高野龍神スカイラインに戻るルートにしてみた。高野龍神スカイラインは全線43kmにわたって二車線(片側一車線)の道だが,相ノ浦に向かう道は嬉しくなるような酷道だった。道は相ノ浦から少し行った辺りで,高野山の大門から来る二車線路とぶつかる。しかし国道371号線はそのまま細い道で国道480号線へとつながっていく。今回はそのまま国道371号線を走り,林道に格下げになった箕峠に上がる道で高野龍神スカイラインに登るはずが,なんと痛恨のルートミスをしてしまった。地図をしっかり見ていなかったからなのだが,一つ手前の瀬ノ谷林道という道で高野龍神スカイラインに上がってしまった。高野龍神スカイラインを走っていて,旧花園村に下りる道がさらに2本あったので,おかしいなぁ,と思っていたのだが,後で地図を見るとやっぱりルートミスをしていた。上がった先は箕峠じゃなくて方峠と書いてあったし…。情けないなぁ。(ちなみに,Wikiなどによると,高野龍神スカイラインが国道指定されたので,こちらの細い区間は371号線の指定からはずれた,とある。どこを見れば指定の情報がわかるのかなぁ?)

 走っている時にはルートミスのことは知らずに,そのまま快適な高野龍神スカイラインを南下し,もっと快適な道を走って龍神村を走り抜けていった。龍神村は,今では田辺市の龍神村らしい。そのため,旧龍神村役場は田辺市龍神行政局となっていた。その旧龍神村役場のある龍神村西という辺りから国道371号線は国道425号線と分かれて第一分断区間に入る。国道425号線と分岐してすぐに,国道371号線は県道735号線と分岐する。この県道735号線は,奈良県の十津川村まで行く県道だが,今回は途中通行止めと書いてあった。国道371号線は,その県道との分岐点にある高橋という橋から東進する。しかし,地図で見ると少し先の朝瀬橋の手前で国道指定がなくなり,しばらく県道735号線を東に行った殿原の辺りから急に改良された橋と道が登場する。さすがに改良区間は走りやすく,おぉ,これはすごい,と思うが,それもほどなく行き止まりとなってしまう。そのまま先には進めないので,一度県道735号線まで引き返し,県道735号線をさらに少し東に行った所にあるトンネルの手前を右折して,谷口と言う集落に向かう道から山に入る。するといきなり国道371号線が眼前に姿を表す。どうやら,新しい道の最後の一区間(橋が必要?)が未完成なので,どっちから行っても尻切れトンボの状態みたいだった。その先,中辺路の国道311号線に合流するまでは,まあまあの区間だったが,龍神サイドがあまりに尻切れトンボなので,現時点では(このご時世なのでこの先もずっと?)無駄な道の代表みたいな道だった。(後で知ったが,どうやらこの不通区間を改良した道でつなぐ予定は頓挫したみたい)

 国道311号線の途中でガソリンを補給して,さらに道端で少し休憩してから,最後で最大の酷道区間に入っていった。国道311号線の滝尻王子近くの滝尻トンネルを過ぎると,国道371号線は311号線から東に分かれていく。国道311号線から分かれた直後は二車線の快適な道っぽいのだが,そこから少し行ったところですぐに一車線になる。一車線区間は中辺路町平瀬まで続き,その先は二車線区間と一車線区間が断続的につながって南下していく。やがて国道371号線は合川ダムのダム湖沿いを走り,三川小学校付近で県道37号線と分岐して,東に向かう。この先はマニア垂涎の酷道区間であり,第二分断区間でもある。三川小学校の先にあるトンネルを抜けると分岐があり,左に行くと百間山渓谷,右に行くと国道371号線と書いてある。どちらを行っても,20kmほど先の木守と言う集落まで行けるが,分岐の先の国道371号線は細い一車線で,中央に苔のラインがくっきりと残り,落ち葉や小石が多数落ちている酷道区間となっている。道路にある標識もなんとなく国道371号線には行って欲しくない,という雰囲気が立ち込めていた。かと行って,百間山渓谷に行く道がいいかと言うと,あまり変わらない道のようだった。今回は国道371号線を行くのが目的なので,どんどん先に進んだ。途中,道の脇の斜面に石垣があり,その上の敷地から杉が育っているところが多数あった。なんでわざわざ石垣で土台を作った上に杉を植えてるのだろう?と不思議だったが,どうやら石垣は以前家があった所みたいで,人家が無くなった後に杉が勝手に生えてきたみたいだった。それだけあの辺りは山深く,多くの人が都会に出てしまったみたいだった。その分,道はどんどん酷道化が進み,路面の痛みも激しかった。そんなこんなでなんとか木守への分岐までたどり着いた。こんな山の中にもまだ人が住んでいるのがすごいなぁ。

 木守への分岐の先は林道木守平井線だった。地図では木守への分岐の先もしばらく国道371号線っぽかったが,走っていると気づいたら国道371号線は終わっていた。この先,国道371号線は山の南側に現れるが,そこまでは山道が国道指定されているようで,車が走れる国道371号線は分断されている。そのため車で山を越えるには,林道木守平井線を越えて山の南側に向かう。林道はまあまあいい感じだったが,峠の南側は石や礫が路面に多く,かなり気を使って走らないといけない区間だった。それでもなんとか走っていくと,やがて国道371号線との合流点に到着した。そのまま南に向かって走り串本に向かっても良かったが,折角なので分断区間の端までさかのぼってみることにした。当然道は荒れ放題という感じだった。しかし北海道大学の演習林もあり,それなりに車の往来はあるようだった。国道371号線は,高尾山の南辺りでダートになって山に向かっていた。しかし,オンロードの大型二輪の私にはダートは専門外なので,今回はダートになった所で引き返した。そのまま串本まで国道371号線は続いているが,2010年5月段階では,平井の南の辺りが工事のために通行止めだった。仕方なく,標識の指示通りに五郎谷から県道229号線に抜け,県道229号線を南下して七川ダムのダム湖にかかる今津橋で国道371号線に復帰した。ここでもそのまま南下してもよかったのだが,折角だから通行止めのぎりぎりまでさかのぼってみた。路面はやはり荒れていた。県道38号線との分岐から3kmほど遡った地点で通行止めだった。仕方ないので,そこで引き返して,一路串本を目指した。途中,天柱岩で記念撮影をして,古座川の一枚岩に向かった。古座川の一枚岩は,昔は人里離れた所にあったのに,今じゃ国道371号線が改良されてすぐ行けるような観光スポットになってしまった。しかし,あまりにしんどかったので,思わず一枚岩の道の駅で休憩してしまった。一枚岩での休憩の後,一気に串本の国道371号線の終点(国道42号線との交差点)まで行った。一枚岩から先は道路が改良されていて余裕だった。今回のツーリングの出発前には,串本で国道42号線までたどり着いたら県道229号線を引き返して,畝畑の集落を訪れたいと考えていた。しかしあまり疲れていたので,新宮から,熊野,紀伊長島,紀勢道,伊勢道経由で帰った。

 国道371号線の終点に着いたのは午後3時過頃だった。かかった時間はなんと9時間ほどだった。なんでこんなに時間かかったのかなぁ?途中,写真を取るのに時間かかりすぎたのかなぁ?1日で500枚も撮ったからなぁ。あるいは休憩をいれたから?分断区間とか通行止め区間の端を見にルートを遡ったりして,それで1時間ぐらいはロスしてるはず。さらに写真を撮影するために1〜2時間ほどかかったと推測できる。また高野山から相ノ浦集落を経由するルートにしたのも時間がかかった理由だろう。あとは休憩をある程度入れたので,それで1時間程度は取られている。そうすると5時間程度あれば走られると思われる。ただし,ほぼ走りっぱなしの場合だけど…。

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2010年5月12日水曜日

畝畑って知ってますか?

 この週末も晴れればバイクでツーリングに行きたいと思っている。ただ,ツーリングと言っても,私の場合は半部以上が修行という感じになってしまうのだが…。今回の目標は国道371号線。でも和歌山県の道路の情報によると,東牟婁郡古座川町平井で工事のため7月末まで通行止めの区間があるみたい…。しかし,滅多に行けないから,できれば行きたいと思っている。迂回路もあるみたいなので,工事区間の両端までいければいいなぁ。まぁ,そこまで無事にたどり着けるかどうかわからないが。
 その古座川町平井から県道229号線を北上すると,足郷トンネルというトンネルがある。そのトンネルを抜けると新宮市になる。新宮市と言っても,新宮市街からはとてもとても遠いのだが…。そこは畝畑と呼ばれる地区になる。かつて木材の伐採でそれなりの人が住んでいたそうなのだが,2006年現在で2戸しか残っていないらしい。Googleで「畝畑」とすると「いいこ」さんのサイトがひっかかる。いいこさんは中学校卒業まで畝畑におられたらしい。小学校の時には全校で4人しかいなかったとか…。さらに,中学校は家から13km離れたところにあったため,下宿されたらしい。私は一度バイクで畝畑を通過した事がある。二度バイクで畝畑に挑戦して,一度目はパンクにやられて撤退。二度目でなんとか辿りつけた。熊野川町(今は新宮市かな?)小口から細い山道を延々と走ると畝畑に着く。しかし,畝畑についても畝畑と分かるのは県道の標識の下にある畝畑の文字だけだった。ネットで見ても,畝畑まで行っているのは釣りをする人と,滝を攻める人と,山登りの人と,後は世に言う酷道マニアの人々ぐらいである。酷道と呼ばれても大型二輪で走れる道があるだけ便利らしい。昔は買物にも山道を片道3時間歩いて行ったそうだし…。未だにそこに暮らしている人がいる,というのはとてもすごいことだと思う。そこで暮らす方のことがNHKで2006年に放送されたらしい。その番組についてブログで書いてあるものが多数あった。見れれば見てみたいが,NHKオンデマンドでも見れないみたい。今回のツーリングでは時間があれば是非帰り道に行ったみたいと思っている(まずはその辺りまで行けないといけないが…)

2010年5月5日水曜日

駅と峠と天空の里

 2010年4月29日〜30日に,念願の南信州に行ってきた。
今回のツーリングの目的は,為栗駅から天竜峡駅までの飯田線の駅を訪れることと,しらびそ高原,日本のチロルと呼ばれる下栗の集落を見に行く事にした。

 4月29日は早朝にかなり激しい雷雨が降った。そのため,午前5時頃出発する予定が,かなり遅くなってしまった。それでもまだ途中で雨に降られるかもしれなかったのと,気温が少し低めだったので,防寒を兼ねて雨合羽を着て出発した。道は伊勢湾岸道から東海環状道,中央道を通って,飯田山本インターまで行った。そこから,天竜峡駅,千代駅,と南に向かって駅を訪れた。天竜峡駅までは三遠南信自動車道を走って行くとすぐだった。天竜峡駅で何枚か写真を撮った後,千代駅に向かった。千代駅は県道1号線から細い道をちょっと下るとある。事前に衛星写真や地図で確認していたが,意外とアップダウンがあり,想像していた道とちょっと違っていた。それでもなんとか千代駅に到達できた。道は千代駅で終わっていた。千代駅もかなりの秘境駅の雰囲気を漂わせていた。それでも車で簡単に行けるので,まだ普通の駅という感じだった。千代駅から金野駅に向かったが,県道1号線が昼間に工事通行止めだったので,仕方なく国道151号線経由で行かないといけなかった。そのため,先に唐笠駅を目指した。唐笠駅は天竜川沿いにあり,天竜ライン下りの終点らしい。唐笠駅で写真を撮っていると,ちょうど豊橋行きの普通電車がやってきた。本数が少ないだけにラッキーな気分だった。そこから県道を走って金野駅に向かった。金野駅へは県道1号線にある金野のバス停のところから細い道を下る。途中,神社のところで同じような道が二手に分かれていた。そこを右下に行くと金野駅に行ける。金野駅への道は細くて,駅に近づくと路面もちょっと荒れていた。それでも途中でおっちゃんに駅に行ける道だと聞いていたので,安心して走った。ある程度下ると,インターネットに出ていた金野卵の看板があった。それでさらに安心できた。金野駅はかなり辺鄙なところにあった。天竜川から少しだけ離れているので,眺めはあまりよくなかった。駅前には朽ちかけた自転車置き場があるだけだった。

 金野駅の次は門島駅を目指した。国道151号線に戻る手もあったが,県道1号線を使ってみた。県道1号線からは急な道を下っていくと門島駅に着く。門島駅は島状の2線のホームだった。さらに保線用の資材置場もあった。門島駅でも電車が来た。今度は上諏訪行きだった。ほんとに今日はついてるなぁ。門島駅の次には温田駅に向かった。ここでも県道1号線に戻って,温田駅に向かった。温田駅は特急伊那路が停るだけあって,大きな病院や高校,警察署などがあり,その辺りの中心的な場所だった。駅自体は小さかったが…。温田駅の次に一個戻って田本駅に向かった。田本駅へは,南宮大橋を渡り,川沿いの道を少し北上して竜田橋を目指す。竜田橋への最後の区間は狭くて落ち葉も落ちてるが,なんとか走れる道だった。竜田橋は車両通行止めだったので,橋の手前のスペースにバイクをとめた。竜田橋を渡ってしばらく山道を歩くと田本駅に着いた。そこで2人のお兄ちゃん達と出会った。一人は地元出身で高校時代に田本駅を使っていたという話だった。もう一人は電車で飯田線の駅を巡っているという話だった。他にもホームに一人おっちゃんがいた。みんな物好きだねぇ。田本駅は狭いホームの駅だった。そばに行くにも狭い山道しかないので,まさに秘境駅だった。駅には時間潰しのためと思われる本も置いてあった。田本駅の次に,本日最後の為栗駅に向かった。為栗駅へは阿南高校のすぐ西側から県道1号線を走り,途中喫茶店のような赤い屋根の建物の脇の細い道を少し走ったところにあった。ここも田本駅と同じように橋を渡った所に駅がある。田本駅よりも橋に近かった。為栗駅に行こうとすると,鉄橋を渡る電車の音が聞こえた。見ると為栗駅に向かっている電車だった。これだけ列車に遭遇できるのはほんとにラッキーかもしれない。

 為栗駅からは,平岡,飯田市南信濃和田経由で伊北のカツ丼屋のまつくぼを目指した。その頃から日が陰り始め,急に気温が下がってきた。和田から国道152号線を北上し,途中,矢筈トンネルを通って松川を目指した。矢筈トンネルの先の県道251号線は途中とても狭い区間があった。次の日にもらった地図によると,とても細い道と書いてあった。知ってたら違う道にしたのになぁ…。伊那の谷にでると,県道18号線を北上して,川を渡って松川インターに向かった。松川インターから伊北インターまで中央道を走った。日が陰っていてので,かなり寒い道のりだった。伊北インターから国道153号線を少しだけ北上すると,カツ丼のまつくぼがあった。当然注文は名物のカツ丼。まつくぼでは注文を受けてから作るので,しばし待たないといけない。地図で今日の行程を復習しているとカツ丼が出てきた。上から見た感じだと,言うほど大きくないやん,と思った。しかし,断面を見ると厚みが 3cm ほどあり,かなりの迫力があった。重さにすると 300g ほどあるらしい。ご飯は普通盛りをお願いしたが,おばちゃんがサービスで大盛りにしてくれた。最初はとてもおいしく食べれたが,徐々に辛くなってきた。うーん,さすがに若くはないのか,以前ほどは食べれなくなったなぁ。最後の方はお腹がパンパンになってしまった。それでもなんとか完食した。なんとか動けるので,お腹がパンパンで寒さがあまりわからないうちにバイクで走ることにした。まつくぼから南下して伊北インターに向かい,予約した駒ヶ根の宿に向かうべく,中央道で駒ヶ根インターを目指した。距離は 20km 強だが,寒かったのでかなり遠く感じてしまった。高速を下りて,ガソリンを満タンにしてから,予約していたルートイン駒ヶ根に行った。宿にチェックインしてから,余裕をみせてコーヒーを飲んだが,その後は疲れが出てきて,シャワーも浴びずに寝てしまった。

 次の日は快晴だった。宿から見た駒ヶ岳(の方角の山々)はとてもきれいだった。朝は寒かったので,出発は遅めの8時半頃だった。2日目の目標は国道152号線の分杭峠,地蔵峠を走る,にしてみた。駒ヶ根から高遠までは,国道153号線,県道209号線を走った。平日に休んで走りに行ったので道はすいていた。県道209号線を行くと,高遠の南のはずれぐらいで国道152号線にあたる。高遠からしばらく国道152号線はいい道だった。美和ダムの横を走って,しばし走ると道が狭くなる。美和ダムの辺りを走っていると,分杭峠へはシャトルバスを使え,という看板があった。なんのこっちゃ?と思っていたが,どうやらゼロ磁場のパワースポットということで,訪問者が多いみたいだった。何もない単なる峠なのになぁ。分杭峠の手前の道はかなり狭かった。そりゃ,パワースポット目当ての人々がいっぱい行くと困りそうだった。実際,山奥の峠とは思えない数の人が峠にいた。世の中どうなってるの??

 分杭峠の先の国道152号線はしばらく狭い道だった。大鹿村の中心部に近づくとかなりいい道になったけど。途中,中央構造線の北川露頭を見てみた。そばに中央構造線の位置を示す写真があるので比較すると,確かにそう見えるけど,何もなしに見るとなかなか難しかった。ちゃんと見ると,中央構造線の左右で土の色が違っていた。大鹿村には中央構造線博物館があるが,駐車スペースが砂利だったし,土足禁止だったので今回はやめておいた。中央構造線博物館の先は道が狭かった。途中,路面に砂がいっぱい落ちていたし,走行にはとても気を使う区間だった。その区間を走っていると,2台のバイクと一緒になった。そのバイクとは抜きつ抜かれつで,下栗の集落までほぼ一緒だった。地蔵峠のすぐ手前には中央構造線の安康露頭がある。そこは川の側壁に境界線が見えている。北川露頭よりはわかりやすいが,それだけ?という感じは否めないなぁ。安康露頭を過ぎると国道152号線は高度を上げ地蔵峠へ向かう。地蔵峠への道は砂は少なかったが,落ち葉が多かった。途中で道の写真を撮っていると,先程の2台のバイクに抜かれてしまった。で,地蔵峠に着くとその人達もバイクを下りて,写真を撮っていた。地蔵峠の先は国道152号線はつながっていない。代わりに蛇洞林道がある。蛇洞林道は地蔵峠から一度高度を上げ,その後高度を下げながら矢筈トンネル出口付近の国道152号線へと向かう。その蛇洞林道の下りの途中から,しらびそ高原への道が分かれていく。しらびそ高原にはハイランドしらびそがあり,その手前にしらびそ峠がある。しらびそ峠からは雪の残る南アルプスの峰々がよく見えた。さらにハイランドしらびそのそばの展望台からも南アルプスがよく見えた。ハイランドしらびそには遠山森林鉄道の機関車と客車が置いてあったので,写真に収めておいた。ハイランドしらびそからは,林道を走って下栗に向かった。林道はやはり路面に砂があり,ちょっと走りにくかった。途中,サンセットポイントとされている所を過ぎると道が古いみたいで,路面がコンクリート舗装になった。かつ,勾配が急な下りになり,突然走りにくくなった。さらに,山仕事の作業中で,路面には落ち葉がいっぱい落ちていて,なかなか走りにくい状態だった。

 下栗の集落では,一番高いところにあるはんば亭にバイクを置いて,下栗集落のビューポイントを目指した。ビューポイントへは,下ってきた林道を少し逆向きに登り,そこからほぼ水平方向へ山道を歩いて15分ほどで着く。山道は整備されており,斜面が急になると横に鉄筋の柵がつけてあった。ビューポイントからは下栗がきれいに見えた。他には誰もおらず,下栗の風景を独占できて気持ちよかった。その後,はんば亭に戻り,昼飯にこんにゃくの田楽,天ぷら,かけそばを食べた。なかなかおいしかった。昼食後は下栗の集落の一番下まで下がり,そこから林道で国道152号線へ出た。その辺りの国道152号線は快適な道だった。梨元ていしゃばのレストランを過ぎた辺りに木沢の集落があり,そこに木造の木沢小学校跡がある。途中で話をしたバイクのおっちゃんが勧めていたので,木沢小学校跡に行ってみた。そこは昔のままの教室が残っていたり,遠山森林鉄道の展示があったり,霜月祭の展示があったりした。まだみんなで活用している感じだった。

 木沢小学校跡の先の国道152号線は少し狭い区間があってから,和田にでる。そこから国道418号線を走って平岡に出て,県道1号線を走って温田に向かった。温田から国道151号線に出て,道の駅・信州新野千石平に行った。その後,国道418号線を走り,国道257号線で恵那に向かうつもりだったが,国道153号線と交差した後の国道418号線が工事中だったので,予定を変更して国道153号線で豊田に向かい,豊田松平インターから東海環状道,伊勢湾岸道を走って帰った。

 今回はゴールデンウィークにも関わらず,ほとんど渋滞に遭わずにすんだ。どの区間も楽しく走れてよかったよかった。

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