2013年1月27日日曜日

予想外の結末だった

 銀河ヒッチハイクガイドをご存知だろうか? 1970年代のイギリス生まれのお馬鹿な SF である。 元はラジオドラマだったそうだが,その後小説,映画などにもなっている。 作者はダグラス・アダムスという人なのだが,2001年に心臓発作で亡くなったらしい。

 私が最初に銀河ヒッチハイクガイドに出会ったのは高校生の頃だったろうか…? 本屋で文庫本の銀河ヒッチハイクガイド(新潮社,風見潤訳,昭和57年12月25日発行)を見つけて買ったのが最初。 その後,2作目の宇宙の果てのレストラン(新潮社,風見潤訳,昭和58年4月25日発行), 宇宙クリケット大戦争(新潮社,風見潤訳,昭和60年3月25日発行)と買った。 中身についてはあまり詳細は書かないが,とにかくお馬鹿な小説だった。 イギリスではその後も小説が発表され,最終的に長編5編,短編1編のシリーズとなった。 作者のダグラス・アダムスが存命ならまだ続きがあったかもしれないが, 2001年にダグラス・アダムスが亡くなってしまったので,そこで終わりになってしまっていた。

 その後,2005年に映画された際に,安原和見訳で長編の1作目から5作目まで(短編も含まれる)が順に発売され, 日本語で銀河ヒッチハイクガイド全シリーズが読めるようになった。 新しい訳の本が出た後もしばらく私は買って読もうとは思っていなかったが, 昨年の年末に大昔に買った銀河ヒッチハイクガイド3冊を見つけた。 3冊とも新潮文庫の文庫本。とても懐かしかった。 帯は無くなっていたが(帯は捨てる主義なので無くて当然なのだが), 本は十分に読める状態だった。 そこで,もう一度読もうという気になった。 さらに,折角なので4作目と5作目も読みたいと思い,アマゾンで探してみた。 中古の本もあるみたいだったが,値段が新品と言うほど変わらなかったので, 新品の4作目と5作目を買ってみた。 1作目〜3作目は新潮社の古い本で,4作目と5作目だけが河出書房という多少いびつな感じになったが, お正月休みから読み始めて,やっとのことで5冊を読みきった。

 4作目と5作目を読んでみての感想は…意外だった。 4作目はなんか恋愛小説っぽいし,5作目の結末はお馬鹿な SF のはずなのに, なんとなく後味の悪いものになっていた…。 BBC のラジオシリーズもさすがに後味が悪かったらしく, 5作目のラストの後に,話を付け足して,大団円で終わるようにしたらしい(と解説に書いてあった)。 それぐらいあっけない,というか,意外というか,信じられない結末だった…。 長い間私の中では最初の3作(銀河ヒッチハイクガイド三部作)が全てだったので, このシリーズはお気楽なお馬鹿な SF だった。 しかし,5作目を読み終えた感想は「あれ?」というものになってしまった。 まぁ,昔読んでいたら「えー??」となったかもしれないが, ある程度年齢を重ねた今読むと,「ほほう,そういう風に終わらせるかぁ?」という感じを受けた。 しかし,ちょっと考えさせられる結末だった。

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