2015年5月5日火曜日

久々の国道425号線

 久しぶりに紀伊半島を縦断する国道425号線(R425)を完走した。

国道425号線は三重県尾鷲市から和歌山県御坊市に至る国道である。 かなりの区間が林道として作られた1車線路(片側1車線ではなく,全部で1車線)の山岳コースであり, 世の中では国道418号線,国道439号線と合わせて日本三大酷道と称されることもある有名な国道である。

 私の頭のなかではR425は,
1. 第一酷道区間:尾鷲~池原ダム
2. 第一連絡区間:池原ダム~下北山村役場付近
3. 第二酷道区間:下北山村役場付近~十津川村滝
4. 第二連絡区間:十津川村滝~十津川温泉
5. 第三酷道区間:十津川温泉~龍神温泉
6. 第三連絡区間:龍神温泉~R424との分岐
7. 第四旧酷道区間:R424との分岐~御坊
と分類している。

 そのR425は紀伊半島で大雨があるとすぐにどこかでがけ崩れが発生するためにしょっちゅう通行止めになる。 その復旧のためにしばらく通行止めになることが多いが,どっかが復旧する前に他でまたがけ崩れが発生するというパターンも多い。 さらに冬期は山岳区間が通行止めになる。 そのため,全線にわたって通行可能という期間が言うほどない,という国道である。 特に,2011年9月の紀伊半島の大水害の時にがけ崩れが多発した。 その中でも三重県内で発生したがけ崩れの復旧に時間がかかったため, 三重県尾鷲から奈良県下北山村の間(特に三重県内の区間)で,2015年4月24日まで通行止めが続いていた。 復旧に時間がかかった理由は,がけ崩れが発生した場所が山の中だった,というのもあるが, 崖が大きく崩れたために崩れた斜面をコンクリートで固め,かつ,崩れた箇所の国道にロックシェッドを作っていたためである。 他にも2011年9月には十津川村から田辺市龍神(旧龍神村)へ抜ける区間でも路盤ごと崩れた箇所があり, その復旧にも数年を要していた。

 R425は,個人的にはこれまで数回全線を完走している。 最近では2010年初夏にR425の記録を兼ねて多くの写真を撮りながら完走した。 しかし,その後2011年から GPS ロガーを導入し,GPS による経路の記録を始めた。 GPS を使うと経路の記録のみならず,写真に位置情報を付加することもできる。 2011年にはR439の記録のために四国を縦断したこともあった。 他に R371,R311,R168,R169 も GPS ロガーと写真で経路を記録してきた。 R425 も GPS ロガー+写真で記録しようと思っていたが,R439 などの後にと思っているうちに,がけ崩れが発生してしまい, それらが復旧する前に2011年9月の大水害が発生してしまった。 全線で通行可能となったら記録走行しよう,とずっと思っていたが,なかなか全線で通行止めが解除されずに数年経ってしまった。

 その R425 が,2015年4月24日に約4年ぶりに(5年ぶりかも)最後まで残っていた区間の通行止めが解除された。 これは千載一遇のチャンスである。 梅雨時や台風シーズンになってある程度以上雨が降ると,またどっかでがけ崩れが発生しかねない。 大雨になる前に全線を走らないと機を逸するかもしれない。 そうなると,すぐに走りに行きたくなる。

 ということで,2015年5月2日(土)に R425 を走りに行った。 数日前から天候がよく,路面状況はよさげと判断できたのもあったし,当日の天気もよかったので。 全線で約 200 km なのだが,多数の写真を撮るために走行には7時間以上かかると思われた。 そのため,できるだけ早く出発しようと思い,午前6時すぎに尾鷲に行った。 そして,コンビニで朝ごはんを買って食べて,午前6時半頃出発して R425 を走行した。

 尾鷲の坂場交差点から出発するといきなり狭路区間となるが,思ったよりも路面がきれいだったので比較的楽に池原ダムまで辿りつけた。 途中,クチスボダムと八幡トンネルの間に真新しいロックシェッドがあった。 そこは崖が大きく崩れた場所で,今回復旧までに時間がかかった箇所だった。 ロックシェッドが作られていたのみならず,崖の上の方までコンクリートで固めてあった。 そりゃ,復旧に時間がかかるはずやわ…。

 ロックシェッドの後は順調に八幡トンネル前まで辿りつけた。 今回,走り始めた時は登山用のフリースの上に冬用インナー付きのジャケット,その上に雨合羽,という真冬に近い服装で走ったが, 八幡トンネル入口に着く頃にはかなり暑くなりはじめていたので,雨合羽と登山用フリースを脱いだ。 八幡トンネルを越えてもまだ三重県だが,少し行くと奈良県に入る。 県境が最初に見える付近からは隠れ滝と呼ばれる滝が見えるが,雨が少ない季節なので迫力はいまいちだった。 その付近は古川の渓谷であり,なかなかきれいな所だった。 しかしその先は坂本ダムのダム湖となる。 折角の渓谷なのに…,と思うのは私だけだろうか…。

 R425は主に林道として作られたものが国道に昇格したものであり, 道は基本的に谷の形に合わせてくねくねとうねっている。 しかし,坂本ダムのダム湖沿いはアップダウンがほとんどないので,路面がきれいなら言うほど走りにくくはなかった。 坂本ダムを過ぎると,すぐに池原ダムのダム湖沿いになるが,距離としては坂本ダム湖沿いよりも池原ダム湖沿いの方がずっと長い。 延々とカーブが続く印象があった。 また,道の曲がり具合は似たようなものだが,多少アップダウンがあるため,池原ダム湖沿いの方が若干走りにくかった。 しかし,今回は写真を撮りながらだったので,気づいたら池原ダムに着いた感じだった。

 池原ダムを過ぎると R169 と短い区間だけ合流し,その後明神池前を通って下北山村役場付近を通るが, この区間は2車線路(片側一車線)が多く,あっという間に通過する感じだった。 下北山村役場を過ぎると,県道と分岐していよいよ第二酷道区間に入る。 その区間では,下北山村中心部から白谷トンネルまでの区間で,やたらと側壁がコンクリートで固められている印象を持った。 道路を維持するためには仕方ないのかもしれないが,遠目に見るとかなり異様な感じがした。 白谷トンネルの先もくねくねとカーブが続く区間だが,アップダウンがあまりなく,路面も言うほど荒れてなかったので, あっという間に森林植物公園前まで辿りつけた。 しかし,側壁が細かく崩れていたり,谷側の路肩が崩れている箇所が多数あり, 雨が降ると通行止めになるかもしれないなぁ,という印象を受けた。 森林植物公園はいつもの様に石楠花まつりの期間だった。 今回は先が長いのでよらなかったが,R425沿いにも石楠花があり,きれいな花をつけていた。 森林植物公園の先は特に問題なく,これまた気づいたら十津川村滝の R168 との合流点に辿り着いた。 R168 はやはり車が多かった。R425 が少ないだけに余計に多く感じた。

 R425 は十津川温泉の先で R168 と分かれて第三酷道区間になる。 その R168 との分岐点に時間通行制限の掲示があった。 それは迫西川で橋の架替えのために時間通行制限を行うというものだったが「本日解除」の表示があり,気にしないでいいものだった。 しかし,その先の r735 との分岐点にあるトンネルの入口にある電光掲示板に「本日時間通行制限実施中」という表示があった。 さっき「本日解除」とあったのに…,と思ったが,考えてみると「重里地内」と表示があった。 つまり,違う場所でやっているみたい,と気づいた。 実際,昴の郷の先で別の時間通行制限の掲示があった。 そこには「本日解除」の表示はなかった。 しかしちゃんと見ると,11:40~13:00 までは昼休みみたいで通行制限時間ではなかった。 その時点で 11:20 ぐらいだったので,待っても20分なので,気にせず前に進むことにした。 昴の郷を過ぎてしばらく行くと案の定時間通行制限中だった。 待ち時間が20分ほどあったので,おにぎり食べて少し早めの昼飯にした。

 その先は龍神温泉までの長い長い酷道区間なのだが,路面が荒れていてそれまでに走ってきた R425 の中で一番走りにくい感じがした。 傷んだ路面のアスファルトを一部だけ補修していたり,横の壁が細かく崩れて路面に小石があったり, 落葉が溜まっていたりして走りにくかった。 またガードレールがない箇所が多く,転落の危険が多いと感じる道だった。 十津川と龍神を結ぶ区間で一番交通量が多い区間だと思うのだが,その区間が一番走りにくくていいのだろうか…。

 奈良県内の R425 を走っていると,路肩に数字が入った表示が見える。 以前からその表示が気になっていたのだが,今回 R425 を尾鷲から走ったところ,どうやら 100m ごとに数字が増えているように思えた。 表示は R425 が奈良県に入った地点から始まり,下北山村役場付近は 300 番ぐらいで,十津川温泉付近で 600~700 番ぐらいになっていた。 十津川村から先でどんどん番号が増えて,迫西川でついに 1000 番の表示があった。 そうなると何番まであるのかが気になり,奈良県と和歌山県の県境にあたる牛廻越付近で何番まであるのか気になってしまった。 そのため,1034,1036,1037,1038,1039,1040,と写真を撮った。 1041 が見えないなぁ,と思っていると,牛廻越に辿り着き,そこで 1042 番の表示を見つけた。 どうみてもそれが最後の番号みたいだった。 ちゃんと距離を調べたわけではないが,ほぼ 100km 走ったと思ったので,1042 番は 104.2 km を表していると思ったのだった。

 牛廻越の先の和歌山県内も奈良県側と同じように道は走りにくかった。 途中,崩れたと思われる斜面を下から上まで全部コンクリートで固めた箇所が2箇所ほどあった。 下北山村から白谷トンネルまでの区間と同じように「そこまでやっていいのか?」と感じた。 道路の維持管理のためとはいえ,あそこまでやっていいのかなぁ?

 龍神温泉近くで小又川トンネルを過ぎると R371 に合流する。 その後は R424 と合流・分岐するまでは改良された区間であり,とても快適に走れる。 あまりに快適すぎて,あの酷道はどこに行ったんやろ?」と思うぐらいだった。 R424 と分かれてからは多少狭路区間があるが,言うほど距離もなく,アップダウンもなく,路面もきれいだったので, あっという間に終わってしまった。 さらにどんどん改良が進んでいて,この区間は酷道とは呼べない区間になりつつあった。

 午後3時頃,無事に御坊で国道42号線に辿り着いた。 なんと8時間半もかかってしまった。 原因はひとえに写真の撮りすぎだった。 なんと後で見たら 1200 枚を超えていた。 さすがにやり過ぎた。 久々の R425 完走で興奮しすぎたのかもしれない…。

 今回,久しぶりに国道425号線を尾鷲から御坊へ完走した。 思ったよりも路面がきれいな場所が多く走りやすかった(個人の感想なのでお気をつけを)。 しかし,側壁が少し崩れて石ころが溜まっていたり,谷側の路肩が崩れいている場所が多数あり, まとまった雨が降るとやばそうな感じの場所が多かった。 R425 を完走したい人がいれば,早めに走行することをオススメしたい。
(もっと写真を見たい人はMatsup's Motorcycle Siteを見てくださいな)

0 件のコメント :