2016年9月12日月曜日

穂高へ

2016年9月9日と10日の一泊二日で,北アルプスの奥穂高岳に行ってきた。 ルートは上高地から岳沢,重太郞新道,吊尾根で奥穂高岳に向かい,穂高岳山荘に泊まった。 途中,紀美子平から前穂高岳を往復した。二日目はザイテングラートで涸沢に下り,横尾,徳沢経由で上高地に戻った。

上高地へは夜行バスを使った。3列シートのバスだったし,乗り換えせずに行けたので少し楽に行けたように思う。 上高地には午前5時半頃に着いた。上高地は霧雨がかっていて,少し肌寒かった。 バスターミナルの屋根のあるところでパンを食べてから出発した。

岳沢へは河童橋を渡り,梓川北側の自然探勝路を行く。 自然探勝路を少し行くと標識があり,岳沢は左に登っていく。 登り始めは苔むした樹林帯を行く。やがて徐々に高度を上げて行く。 そしてガレた斜面を渡るとすぐに岳沢小屋にたどり着いた。 岳沢小屋ではトイレに行き,水を補給した。水は1リットルで100円だった。 トイレも当然チップトイレで,100円を入れておいた。

岳沢小屋を出るとガレ沢を渡って比較的急な登りのつづら折りで高度を稼ぐ。 そのうち岩をよじ登る箇所が出始める。 それまで登山用のストックを使っていたが,岩場が増え始めた辺りでストックをしまっておいた。 登山道は,ハシゴが登場する頃には結構な傾斜で登っていた。時々鎖場も出てきた。

そのうちカモシカの立場という場所に出た。眺めのいい場所のようだっだが,雲があって下界は見えなかった。 その先の五合目は通称岳沢パノラマというらしいが,そこも眺めが良さそうだった。しかしここでも見える下界は雲ばかりだった。 岳沢パノラマの先は森林限界を越えたようで,いかにも高山という感じになった。 その辺りからやっと穂高の峰々が見えはじめた。後方遠くには乗鞍岳も見えた。 登山道はガレ場も多くあった。ガレ場に木のハシゴが置いてある所はハシゴのおかげで歩きやすかった。

七合目には雷鳥広場と書いてあった。残念ながら雷鳥には会えなかった。 その先鎖が続く急斜面を登って左に岩を超えると,その先に紀美子平があった。 紀美子平は前穂高岳への往復の起点であり,多くの荷物がデポしてあった。 そこで,大きな荷物をデポし,アタックザックに貴重品を入れて前穂高岳に挑戦した。

前穂高岳までは,思ったよりも急な登りだった。すぐにつけると思ったらなかなか遠かった。 山頂は気持ちよかった。さすがに頑張った甲斐があった。 山頂からは穂高の山々や槍ヶ岳が見えた。しかし,槍ヶ岳はすぐに雲に隠れてしまった。 少し低い所は雲があったので,我々が天上界にいるみたいだった。

紀美子平でおにぎりを食べてから次の奥穂高岳を目指した。 紀美子平から奥穂高岳までは吊尾根と呼ばれるルートであり,紀美子平からはしばらくほぼ水平なトラバースルートだった。 所々岩場を乗り越える場所もあったが…。左側は谷が広がっていて,道幅が狭かったので,ちょっとどきどきしながら歩いた。

そのうち分岐点と書かれた地点をすぎると,徐々に高度が上がり始めた。 まあまあ急な斜面もあったが,全般にきつい登りは少なかった。 最後に急な斜面や鎖場が続くなぁ,と思ったら,その先で南領の頭と言うところに出た。 その先で登山道は急に傾斜が緩くなっていた。 そこはもう奥穂高岳の山頂域みたいだった。

奥穂高岳の山頂では,他の登山者の人に頼んでたくさん写真を撮ってもらった(ここには載せてないが…)。 しばらく山頂付近で休憩した後,穂高岳山荘を目指して下り始めた。 奥穂高岳の山頂からすぐは緩い斜面を下るが,やがて徐々に傾斜がきつくなり始める。 最終的に鎖場や階段を数カ所通過すると穂高岳山荘に着いた。 穂高岳山荘に着いたのは14:15頃だった。朝6時頃上高地を出発して,8時間程度でたどり着いたことになる。

穂高岳山荘に着いてからは,チェックインし,その後で外でしばらく他の登山者の人たちと雑談して過ごした。 早く寝たので,まだ暗い午前3時頃に目が覚めてしまった。 そこでトイレに行き,そのついでに外に出てみた。 すると星がとてもきれいだった。目の前の手の届きそうな所にオリオン座があった。 いつもより星が大きく感じた。それだけでも来た甲斐があった。

私は2日目は上高地に下りるだけの予定だったので,せっかくということで朝食前に20分程で上がれるすぐそばの涸沢岳に登ってみた。 涸沢岳の山頂は3110mだったが,360°の眺望があった。 すぐそこに北穂高岳,少し向こうに槍ヶ岳,東には常念岳などが見えた。 遠くには,八ヶ岳連峰,南アルプス,富士山,立山連峰,後立山連峰も見えた。すごくきれいで,朝から頑張った甲斐があった。

涸沢岳から戻ると,さっさと食事して6時半頃には出発した。 山荘を出て,すぐ目の前のザイテングラートを下り,涸沢を目指した。 ザイテングラートは思ったより長く急だった。もっとお気楽に下れると思ったのだが…。 それでも,30分ほどで取り付きまで下ることができた。 涸沢では上から見えていた涸沢ヒュッテで朝ビール,と思っていたが,気づいたら涸沢小屋に着いてしまった。 涸沢ヒュッテへ直接いくルートはカールの中央付近を歩かないといけないみたいだった。 でも,すぐに涸沢ヒュッテに移動した。

涸沢ヒュッテでは念願の朝一生ビールにしてみた。 さすがに,快晴の涸沢カールを見ながらの朝一生ビールは美味しかった。最高だった。 気持よくて,あっという間にビールはなくなってしまった。 涸沢ヒュッテからは本谷橋,横尾,徳沢経由で上高地を目指した。 徳沢では徳澤園で小腹がすいたので,カレーライスを食べた。 その後,ソフトクリームも食べてから最終の上高地を目指した。

徳沢を出ると徐々に一般の観光客が増えてきた。 特に明神橋のたもとの明神館から先は一般のハイキングコースなので,ラフな格好の普通の人だらけになった。 土曜日で天気も良かったので,数多くの人達が思い思いに散策を楽しんでいた。 12時頃に小梨平キャンプ場に着いた。小梨平キャンプ場は,正午から600円でお風呂に入れるので,お風呂に入って汗を流した。 お風呂の後,上高地バスターミナルに行き,バスに乗って新島々,松本経由で帰った。

今回は穂高連峰の奥穂高岳に登ってみた。 当初,初めてだからザイテングラートから行こうと思ったが,せっかくなので重太郎新道経由にしてみた。 そのおかげで前穂高岳にも登れた。 穂高岳山荘に泊まり,宿の北側の涸沢岳にも登ることができた。 また,満天の星も見れたし,涸沢岳から360度の眺望もよかった。 なかなか充実した北アルプスの旅だった。

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