2013年5月21日火曜日

紀伊半島の酷道・険道を走る

 週末,雨の予報だったのがいつの間にか好天に変わっていたので,バイクで走りに行った。 行き先は今シーズン初の聖地・潮岬(勝手に聖地にしているだけだが…)。 それ以外に,今年の4月走った時に GPS の精度が気になったので, 昨年,一昨年の走行記録と比較したい,というのもあった。 2013年5月に巨大な太陽フレアが1日に2回も発生して航空無線や GPS に影響がある,という事だったので,気になってしまった。 そこで,2011年6月のの走行記録と比較すべく,国道371号線 (R317) の酷道区間を走ることにした。 橋本から R317 で高野山,高野龍神スカイラインと走り,水上栃谷トンネルで中辺路に行く。 そして,中辺路から再び R371 で平瀬,合川,木守,平井と走って,潮岬を目指すことにした。 潮岬の後は,串本のかつお茶漬けが有名な萬口に寄り, 下里から和歌山県道45号線を走って熊野川町まで抜けようと思って走りに行った。 (GPS ログの話は別の所に書くことにしてる)

 出発は午前6時前。ホントは午前5時頃出ようと思っていたが,ちょっと寝過ぎてしまった。 とりあえずは京奈和道で橋本まで行き,そこから R371 の狭路区間への入口を目指した。 道はそんなに混んではいなかった。 橋本から高野山までは道が細く,酷道区間になっている。 橋本から一度高度を上げ,その後丹生川沿いまで下りる。 そして丹生川に沿ってしばらく走った後,清川方面に右折して高度を上げて高野山に上っていく。 途中,丹生川沿いを走る区間が狭く,大型車は通行禁止のルートになっている。 土曜日で晴天に恵まれた日だったが,この区間はほとんど車が来ず,快適に高野山奥の院の駐車場までたどり着くことができた。

 高野山奥の院の駐車場でトイレ休憩した後,高野龍神スカイラインを走った。 高野龍神スカイラインはさすがに快適だった。 しかし,どうもカーブがうまく曲がれなかった。 今回は黒旗艦号で行ったので,乗り方が若干違うのだが,それにしても我ながら下手くそやなぁ,と思いながら走っていった。 途中,速いバイクがいたのでついて行こうと思ったが,全然だめだった。 今回は先が長かったので護摩壇山の休憩スポットはパスして,一気に中辺路まで向かった。 龍神温泉付近から田辺市龍神行政局のある龍神村西付近までは至極快適な道が続く。 その先で和歌山県道29号線,198号線の水上栃谷トンネルを通ると,気づいたら中辺路に着いていた。 中辺路からちょっとだけ R311 を走り,滝尻王子の駐車場でトイレ休憩した。 滝尻王子で休憩する前に,2011年の台風12号で崩れた滝尻王子の先の R311 の様子を見に行った。 かなり大きく崩れていたのだが,R311 は対岸の迂回路を使って復旧していた。 大きく崩れた箇所は,崩落してきた岩石を砕いて取り除く作業がまだまだ続きそうだった。 完全に復旧するのはいつのことでしょう?

 滝尻王子から先の R371 は再び酷道レベルが登場する。 ただ,交通量がある程度あるみたいで,路面はきれいなので,言うほど疲れずに平瀬の集落まで行ける。 平瀬の集落から県道 219 号線の分岐点までは快適だが,その先,大塔日置川県立自然公園の先はハイレベルな酷道区間が続く。 道幅はほぼ一車線で,谷側にガードレールはなく,路面中央には所々苔が生えている,レベル。 それでもまだ轍がきれいなので,慣れればまあまあのペースで走ることができる。 ただし,初心者にはお勧めできない,という感じの道が続いている。 その細い区間は基本的に眺望は望めないが,2箇所ほど日置川を捉える事ができる場所がある。 毎回1カ所目を通過してしまってから思い出して,2カ所目で日置川の写真を撮っている。 今回も気づいたら1カ所目は通過してしまっていた。 まぁ,止めようと思っても下り坂なので,止める場所に気をつかうと思うが…。

 その後,一瞬改良された区間があったと思ったら再び酷道に戻ったりして,気づくと合川の県道 37 号線との分岐点に着く。 その先は,合川ダムのダム湖にかかる三川大橋を渡って,R371 の第二分断区間を挟んだ酷道のハイライトとでも呼ぶべきゾーンに突入する。 合川ダムから日置川の支流の前ノ川に沿って山の奥に進んでいく。 道は当然一車線,ガードレール無し,路面中央に苔,というレベルが続く。 しかしここも地元の方の生活道路となっているため,路面は結構きれいであり,思ったよりしんどくはなかった。 三川大橋から 21 km 行くと,木守の集落への木守橋に着く。 そこからは R371 はすぐに分断区間になり,林道木守平井線と玉の川林道を使って,古座川町平井まで行く。 この林道区間は,前半の木守平井線はまあまあなのだが,玉の川林道に入るとちょっと路面が荒れる。 特に最高地点から玉の谷に下る区間は,斜面からいつも細かい落石があるみたいで,大抵路面には石ころや木の枝が落ちていたりする。 その区間を乗り切ると玉の谷に沿って走る比較的楽な区間になる。

 玉の川林道を行くと,やがて R371 に合流する。 R371 は合流点から少し盲腸区間があるが,今回はそっちには行かなかった。 R371 に入っていつも感じるのが,玉の川林道の方が道がいい,ということ。 R371 に入ってすぐの区間は道幅が狭く薄暗い箇所が続く。 それでもすぐに平井の集落にたどり着く。 その先,平井川に沿って走るとやがて七川ダムのダム湖沿いにでる。 そこまでたどり着くともうゴールは近い。 真砂,松の前と走り,天柱岩,一枚岩を見て,県道 38 号線との分岐を過ぎるとすぐに峠を越えて串本町に入る。 そして JR 紀勢本線が見えると国道42号線に突き当たって R371 は終点となる。 7:40 に橋本で R371 に入り,12:30 頃に R371 の終点に到着した。 多少写真を撮りながらなので,5時間だとまあまあのペースではないだろうか? 以前,R371 の全線の記録写真を撮って走った時には,河内長野からこの終点まで 7〜9 時間かかっていた。

 R371 の終点からは R42 で潮岬に向かう。 潮岬は芝生がきれいだった。 今回,久々に灯台に行こうか,とも思ったが,予定よりも1時間ほど遅れていたので,今回はパスしてしまった。 潮岬の後は串本駅の近くにある萬口というお店で,かつお茶漬けを食べた。 このお店,午前11時半開店なので,早めに潮岬に行った時にはいつも開いてなくて通過してしまっていた。 今回はたまたば1時ぐらいだったので,やっとかつお茶漬けにありつくことができた。 カツオは刺身がタレに浸してある。 それをご飯に載せて食べるものである。 一杯目はどんぶり風に,二杯目にお茶をかけて食べてください,とおばちゃんに教えてもらった。 今回は満腹セットをお願いしたので,最後に卵かけごはんも頂いた。 卵かけごはんと言っても,卵だけじゃなく,魚の切り身も入ったちょっと贅沢な卵かけご飯だった。

 昼食後,一瞬 R42 で新宮に行って,R168 を北上しようか,とも思ったが, 折角なので頑張って和r45とr44に挑戦してみた。 串本からしばらく R42 を走り,下里で和r45に入る。 そのまま那智勝浦町籠まで行ってもいいのだが,今回は走ったことがない林道小匠小森川線を走ってみた。 その道は山の中に 1000 m ほどのトンネルがある林道であり,どんな道か気になっていた。 走ってみた感想は,道幅が広くて走りやすい林道だった。 しかし,その道は古座川町の方に向かっていく。 そのため,那智勝浦町籠から r45,r44 を使って熊野川町に抜けようと思ったら, R371 よりもハイレベルな険道 r43 を走らないといけない。 それは避けようと思って,林道高野線というので籠まで行ってみた。 しかしこの林道,結構古い林道みたいで,r43 といい勝負の酷道・険道だった。 なので途中はロクに写真も撮らずに通過してしまった。

 那智勝浦町籠からは,しばし r45 を走る。 この道は,2011年の台風12号の後,しばらく通行止めだった。 理由は橋が落ちてしまったため。 今回熊野川町まで行けそうだったので,久々に走ってみた。 この区間は記録を見ると,1998年5月,1999年10月,2007年4月に走っている。 道は狭かった記憶はあったが,どんな道かはすっかり忘れていた。 走ってみると,こんなに道酷かったっけ?と思った。 台風の影響もあるのかもしれないが,路面は荒れてるし,落ち葉も多いし,狭いしガードレールないし…。 今回走った道で一番辛かったのがこの区間と林道高野線の区間だった。 途中,真新しい橋があり,どうもそこが2011年の台風12号で落ちた箇所みたいだった。 あの辺りは,数件の家のそばを走るのだが,使われずに荒れ始めた家も何箇所かあった。 多分林業をされる方が減っているだと思う。

 和r45はやがて,和r44と分岐する。 どうやら和r44ってここから熊野川町の神丸交差点までみたい。 道は和r44に入った途端に道幅が広くなって快適になる。 多分,和r45の区間は昔の林道であり,そこに比較的新しい林道が繋がって, 両方が和歌山県の県道に編入されたんだと思う。 和r45は畝畑に向かうけど,途中で道がなくなっている。 そこは歩いていかないと畝畑には行けない。 和r44は滝本,鎌塚と走って,熊野川町小口に向かう。 小口から熊野川町の神丸交差点までは快適なのだが,滝本から鎌塚を通って小口までは結構厳しい道となっている。 滝本の集落の近くには裏那智の滝である宝龍滝があるのだが,そこはここ何年も進入禁止になっている。 今回も行ってみたが公式には進入禁止だった。 多分,行こうと思ったら行けないことはないかもしれなかったが, 今回は一人だったし,ちょっと行程が遅れ気味だったし, という言い訳をして,滝の近くには行かなかった。 今後の課題にしておこう。

 和r44を抜けてからは,R168 を北上して帰った。 途中,ドライブイン志古でお土産を買い,後はひたすら R168 を北上した。 西吉野町城戸からは和r20 で下市に抜け,こちょこちょと裏道を走って帰った。 今回もいっぱい走ってしまった。 走れる時に走ろう,と思ってついついやりすぎてしまった。 やっぱりR371や和r45は厳しいねぇ。 その道を使って潮岬は遠かった。 普通に行けば潮岬はあまり遠いと思わないんだけどねぇ。
(もっと写真を見たい人はMatsup's Motorcycle Siteを見てくださいな)

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