ちょっと前のことだけど,せっかくなのでblogに載せておこう。
この間中国四国地方をいっぱい走ってきた所だが,GWの後半天気が悪かったので紀伊半島に行っていなかった。そこで紀伊半島を走りたくて天気のいい5/9に走りに行ってみた。
当初の目的地は高野龍神スカイラインを走って龍神村,そこから上湯,入之波温泉に入ろうと思っていた。そこで大和郡山から大和高田,五条と走って和歌山県の橋本まで行った。高野龍神スカイラインに行くには高野山に登らないといけないが,国道371号線で上がろうと思っていた。しかし通行止めだったので,仕方なく九度山から上がるいつものルートにした。高野山の奥の院で休憩してから高野龍神スカイラインを走った。護摩壇山からそのまま龍神村に行こうかとも思ったが,地図を見ると魅力的な林道が近くにあるようだった。その名前は林道奥千丈線というもの。護摩壇山の駐車場から少し戻った所から東に伸びる林道で,そのまま県道733号線につながるもの。 2008年版のツーリングマップルには入口からちょっとだけダートと書いてあるが,入口をチラッと見た感じ舗装されているようだった。そこで予定を大幅に変えて,林道奥千丈線で168号線の谷に向かうことにした。
林道奥千丈線は意外といい舗装だった。比較的最近舗装されたような感じだった。最初は尾根に近い辺りをずっと走っていく感じだった。途中から徐々に高度を下げ、一度谷に下りてから、またちょっと登ってそのまま県道につながる、という感じだった。特に上の方は横の壁は山を削ったそのまま、という感じのところが多く、岩や礫が結構落ちていた。また、谷に下りてから後はちょっと古い道みたいで、路面や横のコンクリートが苔むしたりしていた。しかし天気のいい日の午前中に山を走るのは気持ちいい。途中でふと県道733号線を示す六角形の標識が見えたので、写真を撮ろうと止まってみた。するとちょうどそこが林道奥千丈線の起点だったので、いろいろ写真を撮っておいた。
そこからちょっと走ると平維盛の墓という記述のあるところにきた。そこは五百瀬という集落で、維盛の墓の説明書きはトンネルを抜けた所にあった。説明書きには維盛の墓はそばの祠と言い伝えられているとのことだった。でもそばには祠が見えない。そこで近くに居たおばちゃんに場所を聞いてみた。おばちゃんはとてもひとなつっこくて、いっぱい話をしてくれた。十津川も過疎が激しく、日本一大きい「村」なのに2000戸しかないとか、保育士の人が車で行けない場所に最近家を建てたとか、世界遺産になったので外人が小辺路(高野山から本宮までの山道)を歩いてきた、などなど。それにしても外人の方が日本文化を理解しようとしている、ってちょっと考えないといけないねぇ。で、問題の祠は標識の後ろの畑の上の方にあった。また、その下の家がおばちゃんの家で、県指定の有形文化財、辻家住宅ということだった。またすぐ近くに五百瀬(いもせ)小学校があった。しかし聞いてみると小学校は3年前に廃校になったとのことだった。過疎で子供が居なくなったのが廃校の理由だった。折角なので学校の方も見てみた。校舎は教室が少なく、講堂も小さい感じがした。しかし、講堂の中には小学校として機能していた頃の写真が貼ってあった。それを見てると、なんかとっても悲しくなってしまった。
五百瀬を出て県道733号線を走って国道168号線方向を目指した。でも168号線には出ずに、その手前で林道川津今西線を走ってみようと思った。林道川津今西線は確かに道幅も広く、舗装もきれいだった。比較的最近舗装された感じだった。林道はどんどん高度をあげていき、やがて最高点を迎えた。最高点からはぐんぐん高度を下げていき、やがて人家のある今西に着いた。そこまではかなり以前から道があったらしく、急に道が悪くなった。轍の間に苔が生えていたり、道が落ち葉だらけだったりした。そんなところにもバス停があり、バスがくるようだった。
ちょっと行くと道は国道425号線にあたった。国道425号線も林道とあまり変わらない道幅の道だった。そのまま425号線を走って、国道168号線にでた。そこから十津川の集落に行って温泉に入ってもよかったのだが、国道169号線の改良がどの程度進んでいるかを見たくて、国道169号線を走ることにした。途中、二津野ダムを越えた辺りで十二滝をみた。その十二滝の先から168号線は改良された高規格道路になっている。交通量の割に道がよすぎる感じがした。確か五條新宮道路って言うんだっけ??あれは無駄な気がするなぁ。昔の改良レベルでも十分いい道だと思うが、ほんとに今の高規格道路が必要なのかとても疑問に思った。
本宮を過ぎてから、ちょっと行くと169号線への分岐の橋がある。そこからしばらくはいい道だった。途中、とても狭くて乗用車でも離合が難しい区間があったが、そこはトンネルで迂回する形になっていた。その後、国道311号線との分岐辺りから瀞の郷付近までは狭いままだった。瀞の郷付近から登った所からこれまたすごいトンネルが掘ってあった。そこを使うとあっという間に田戸まで行けた。こんなに簡単に行けていいんだろうか?そこからちょっと走ると北山村の道の駅・おくとろだが、その前に雷の滝というのがあった。そこでも写真を撮ってから道の駅おくとろで休憩した。
道の駅で休憩していると、観光筏に空席があるとのことだった。大人一人6000円かかるので、どうしようかと思ったが、折角なので乗ってみる事にした。午前1便、午後1便しかないが、午後の便の受付時間12:40ぎりぎりに申し込んだ。筏は一艘当たり20人が最大定員らしいが、客は5人しかいなかった。筏に乗る時には下半身は結構濡れるので、サンダルと半ズボンが必要との事だった。サンダルは念のために持っていたので、それを使った。半ズボンは持っていっていなかったが、登山用のタイツをズボンの下に履いていたのでそれで行く事にした。かなり濡れるかも、ということだったので、念のためデジカメは置いていった。筏は道の駅のところからバスでオトノリというところまで連れていってもらい、そこから筏に乗る。筏には手すりと椅子があり、瀬のところ(急流)では立ち上がって手すりを持ち、ゆったり流れているところでは座る、という感じだった。筏に乗るとすぐに急なところがあった。そこはオトノリと言う瀬だった。昔は危険なので嫡男ではなく弟を乗せる、というのが名前の由来だそうだ。オトノリの後はしばらくゆったりした流れの区間だった。そこでは流れがないので、カイ、木の棒、ロープを使って一生懸命筏師の人たちが筏を動かしていた。筏は7つのパートからできていて、それに対して4人の筏師が乗っていた。その後、一度瀬があり、またゆったりした流れがあった。その次には何とかの滝と言う部分があり、筏師の人たちも結構緊張していた。そこもオトノリと同じぐらい激しかった。その後、ゆったりした部分と瀬の部分を何度か繰り返して、1時間10分ほどで小松に着いた。小松まではバスが迎えに来てくれるので、バスで道の駅まで戻る。ちなみに筏は小松で木材運搬用のリフトでつり上げて、トラックに乗せてオトノリまで持っていくらしい。それにしてもふとした事から20年来の念願がかなってよかった。筏は思ったよりも楽しかった。
筏に乗るとしめて2時間ほどかかる。ということで予定が大幅に狂ってしまったので、温泉は諦めて帰る事にした。昼飯は道の駅で食べたモナカアイスぐらいだったので、上北山にあるゐざさ寿司本店で食べることにした。ゐざさ寿司本店でゐざさ寿司2個と柿の葉寿司2個とさくら寿司を2個食べた。おなかが空いていたのもあるが、とてもおいしかったので、帰り道に吉野の平宗本店に寄って柿の葉寿司を買ってしまった。今回は予定とかなり違ってしまったが、走った事のない林道も走れたし、観光筏にも乗れたので楽しいツーリングになった。
もっと写真をみたい人はMatsup's Motorcycleを見てください。
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