2011年6月9日木曜日

布団は「着て」寝る

 時々,私の言葉遣いがおかしい,という人がいる。例えば,私は蚊に噛まれる,とよくいう。しかし,関東出身のやつに言わせると「蚊には刺される」ものらしい。関西では普通に蚊に噛まれる,蚊に食われる,という。ニュアンスとしては関西の言葉の方がよいと思う。なぜなら「刺される」というと「痛い」というイメージがあるが,蚊に食われても痛くはなく,痒くなるだけである。従って,痛いというイメージを持つ「刺される」よりは柔らかい表現の,食われるや噛まれるという方があってると思うからである。
 これ以外にもよく言われることがある。何かと言うと,私は布団を「着て」寝る人である。しかし,これまた関東出身の奴が言うには,布団は着ずに「かぶって」寝るものらしい。この問題は関西だから,という感じではなさそう。なぜそうなるのか?私の場合,「かぶる」という動詞は頭に何かをかぶる時に使う。帽子をかぶる,ヘルメットをかぶる,など。なので,布団をかぶる,というと,頭の上から布団をかぶってかくれんぼをする,というイメージになってしまう。ところが,寝る時には頭の上まで布団をかぶったりはしない。寒い冬でも普通は首から上は布団の外にある。どちらかというと「かぶる」よりは「着る」の方があっているように思う。他にも布団を「かける」,というのもあるが,「かける」だとどうしても他動詞というイメージがあり,自分の体にかける,というのはなんとなくいまいちな感じがする。誰かに布団をかける,ってのはいいのだが…。ネットで見る限り,昔は着物に綿を詰めたような着る形のふとんだったから,という話も見受けられる。実際のところはよくわからない。個人的には,なんとなく関東出身の奴の言葉にはイメージが足りない感じがする。言葉は文化なのでどういう表現をするかは人それぞれなのだが,もっとイメージを大切にして欲しいなぁ。

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