2008年7月23日水曜日

世の中こうも頭の悪いやつらが多いのか??

今日,Yahoo Japanのニュースにこんにゃくゼリーで死亡した小学1年生の親が起こした裁判の和解の記事が載っていた。記事は,三重県の学童施設でコンニャクゼリーを食べた小学1年生が喉を詰まらせて死亡した事故に対して,親御さんが製造メーカーと行政を訴えたもので,製造メーカーが今後他社の製品を含めて同様の事故が起こったら製造を中止することを了承し,和解した。という感じのもの(細かい和解の条件は書かれていなかった)
 で,問題はそれに対するコメント。何が問題かというと,科学的な観点が全くなく,安易に親の批判ばかりで人間性を疑いたくなるコメントが多すぎ。何も分かってないやつらが多すぎる。
 そもそもコンニャクゼリーは,あまりに弾力性があり,押しつぶす検査をしても簡単につぶれない。かなり押してもまだ元にもどる性質を持っている。別の表現をするとすると「非常に粘り強い」。また大きさが大人を基準にしていたと思われ,子供の喉につまり安い大きさとなっていた。従って子供やお年寄りはうまくそしゃくできず,あるいは弾みで,コンニャクゼリーを喉に詰まらせるという事故が多数発生している。最悪の場合,窒息で死亡する事故が起こっている。今回の裁判はその死亡事故の一例に関する裁判である。
 親御さんを批判するコメントのパターンとしては,(1) 躾がなっていない。硬い物を食べさせていないから。教えていればよかったなど。(2) なんでもかんでも製造者の責任にするな。(3) そんなこと裁判で訴えることではない,などなど。(1)に関しては,そもそもこれは学童での事故であり,親は直接関与してないし,「硬い」のではなく「粘り強い」物を食べる訓練は小さい頃には普通させる機会はない。それなのに子供を亡くした親を責めるコメントが多すぎる。人間性のかけらもない。彼らを訴えたいぐらいだ(直接の被害者ではないので訴える権利がないような気がするが...)(2)に関しては,同様の事故(喉に詰まらせる)が複数発生しており,危険は明らかになっていたと考えられる。しかしメーカーは安易に「売れる」物を作ってきたようである。コンニャクゼリーはあまりに粘り強いために危険であり,事実ヨーロッパの多くの国では同様の製品にコンニャクを使うことを禁止している。多数同じような事故が起こっているということは,明らかに欠陥商品であり,その改善,あるいは製造販売の禁止を行うべきであり,企業の責任は大変重い。なのに企業に責任がないかのようなコメントが多い。何を考えているのか?なんでも企業を訴えたら企業は全部何も作れない,と言っているコメントもあったが,欠陥商品を作る会社は責められて当然に決まっているだろう。ましてや欠陥を是正しないのは悪い会社であろう。欠陥商品との認識があるから和解にも応じているのだろうし。また(3)に関しても,何のために裁判制度があるのかわかっていないコメントであろう。相手は会社であり,個人レベルで対等に渡り合えるものではない。そんな場合のために裁判があるのであり,裁判をしないと問題が解決しなかったから裁判をしたのである。どこに問題があるのか?130個ほどコメントがあったが,あまりにイライラしたのでここに書いてみた。なんで世の中こんなにひどいコメントをするやつらが多いのか?もっと発言(ネットでの書き込み)に責任を取らせるべきではないのか?
(追記 2008/10)また1歳児がこんにゃくゼリーで窒息で亡くなると言う悲しい事故(単純に事故と言っていいのか?)がおきてしまいました。こんなに人が死んでいるのに行政やメーカーやメーカー団体は何をしているのか?もっと根本的に見直さないといけないのではないのか??と,今更ながら怒りがこみ上げてきます。亡くなられたお子さんのご冥福をお祈りいたします。合掌

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