2009年11月3日火曜日

国道168号線を行く

 今回も紀伊半島に走りに行ってみた。マシンは当然ニューマシンの超青鳥号。ルートは前回が国道169号線だったので、今回は168号線か高野龍神スカイラインにしてみようと思った。最終的に寒さを考えて国道168号線を走り,さらに紀勢本線の新宮から熊野市までの駅を見に行く作戦にしてみた。

 まずは24号線で五條まで向かった。途中、大和高田の辺りのセルフのガソリンスタンドでガソリンを満タンにした。結構涼しかった(寒かった)ので、とりあえず五條で休憩することにした。五條から先のコンビニの場所を覚えていなかったので、168号線との分岐の交差点をちょっと行き過ぎた所にあるローソンに立ち寄った。コンビニから出発する時に北側を見ると何やら古そうな建物が木々の間に見えた。折角なのでそこを見てみることにした。そこは旧・五條代官所趾で、今は地方検察庁の支部になっているところだった。五條代官所時代の遺構としては門が残されていて、その前が公園になっていた。そこに蒸気機関車も置いてあった。機関車はハロー号というらしい。ハロー号を撮影してからいよいよ国道168号線で新宮に向かった。

 国道168号線は北は枚方から和歌山県新宮市まで行く国道だが、今回は五條から新宮までの135 km (昔135 kmだったけど、今はもうちょっと短いかもしれない)の区間を走ってみた。最初はセンターラインのあるまあまあの道が続く。カーブも言う程きつくはない。ところどころ厳しめのカーブもあるが、バイクなら余裕だった。最初しばらくは国鉄の五新線計画の遺物であるバス専用道と交差しながら進む。西吉野町西野で県道49号線と分岐するところまでは走りやすい道となっている。この県道49号線との分岐から先は急に山岳区間に入る。かなり急な登りと急なカーブがある区間になる。しかし道幅はそれなりにあるのであまり厳しい区間ではない。山岳区間にはいると長めのトンネルが2本出てくる。2本目が天辻峠のトンネル、新天辻トンネルだが、意外と古いトンネルである。天辻峠を越えると道の駅吉野路大塔がある。この辺りには天文台があり、星の観測ができるらしい。

 天辻峠の先は猿谷ダムのダム湖畔に向かって一気に下る。かなり急な下り区間に急なカーブがあって、気をつけないとはみ出しそうになる。猿谷ダムのダム湖が見えてくると道幅が狭いところが出てくる。ここから先はかなり古い道が残っている区間で、基本的に1.5車線が続くと思っておいた方がいい区間になる。猿谷ダムのダム湖畔にでると赤い大塔橋でダム湖を渡る。橋を渡った正面には旅館があり、そこを右に行くと新宮、左に行くと天川村に行く県道53号線になる。国道168号線は1.5車線でダム湖に沿って行くが、直後に短いトンネルがある。このトンネルの出入り口はほぼ直角に曲がるカーブがあり、気をつけないと事故りそうになる。その先猿谷ダムの堰堤まではだいだい1.5車線だが、途中改良された区間がある。改良された区間の前後は急に道が細くなるので、細くなるという標識を見落とさないことが重要。猿谷ダムの堰堤を過ぎると、細くくねくねと曲がった下りがあり、川の近くまで下る。その辺りは辻堂というところだが、その先の引土という辺りで以前斜面が大崩落をおこしたため、しばらく168号線が不通となった期間があった。その時は対岸の県道734号線が迂回路となったが、引土付近は168号線がかなり狭い区間なので、今でも北向きの車両は県道734号線を迂回させられたりする。狭い区間は道路改良中で、大きな橋の工事現場あり、その先に崩落場所がある。崩落場所は橋がかけてあり、宇井の先までしばらくいい道が続く。

 宇井の先は、塩鶴、長殿と狭い区間が続くが、1.5車線あるのでバイクなら対向に苦労することはない。長殿の先は橋2本とトンネル2本分の改良区間がある。この区間は最近改良された区間であり、あまりに高規格化されていて、前後の道とのギャップが大きい。初めて走るとビックリするかもしれない。以前はこの辺りもかなり狭くて対向がしんどかった区間である。その先は谷瀬の吊橋の近くになり、一度未改良区間になった後に、再び谷瀬の吊橋付近で橋とトンネルという改良区間となる。谷瀬の吊橋を過ぎると風屋ダムのダム湖畔になる。この区間は猿谷ダムのダム湖畔よりも道幅が広く、ほぼ全線で2車線となっているが、かなり昔に作られた区間なので急カーブと短いトンネルが断続的に続く。特に風屋ダムの堰堤近くに風屋トンネルがあるが、そのトンネルの前後は共にほぼ直角のカーブとなっている。風屋トンネルを抜けると急カーブの下りがあり、笹の滝への分岐点付近で右に大きなヘアピンカーブとなっている。その先に風屋大橋があり、そこから風屋ダムの堰堤がはっきりと見える。その先は少しだけ未改良区間があるが、そこを過ぎると十津川村役場を過ぎる辺りまでは走りやすい道となっている。十津川村役場の先、国道425号線の分岐のある滝という場所から、さらに折戸までは狭い区間が残っている。折立から先は2車線区間が続く。ただし未改良できついカーブの所も残っている。特に二津野ダムの辺りは風屋ダムのダム湖畔と同様に、2車線だが古い区間のためきついカーブと短いトンネルが断続的に続いている。しかし、そこを過ぎると168号線の厳しい区間はほぼ終わりとなる。

 二津野ダムの先から、急に道がよくなる。良くなりすぎ、という感じの七色高架橋が見えてくる。もともと谷間の山肌に沿ってくねくねと曲がっていた区間に、谷に沿うような感じで高架道路をつけてある。こんな山の中になんであるの?という違和感たっぷりの高架道路である。ここは五條新宮道路という名称の高規格化道路の一角らしい。いくら以前の道が不便だからといって、あの道はやりすぎだと思う。七色高架橋の先は土河屋トンネルをすぎると元の道に戻る。その先は三里辺りから発心門王子への分岐がある。発心門王子への分岐付近だけ不思議と1.5車線になっている。そのすぐ先に道の駅奥熊野古道ほんぐうがある。道の駅を出て少し行くと本宮大社がある。今の本宮大社は道の西側の高台にあるが、明治時代までは道の東側の大斎原(おおゆのはら)にあった。現在は大斎原には大鳥居と、神社の遺構だけが残ってる。これまで大斎原には行ったことがなかったので、今回行ってみた。大鳥居は遠くから見ても大きかったが、近くから見てもとても大きかった。昔から大きいのがあったのか?本宮大社を出ると後は新宮までいい道が続いている。以前は東敷屋の辺りで1.5車線になっていたが、これまたすごいトンネルを掘って高速道路のような道ができてる。今回は折角なので敷屋の辺りの旧道を走ってみた。その後は以前からかなりいい道だった。飛ばしすぎるとお巡りに怒られそうな危険な道。目立つものと言うと、国道169号線との分岐、熊野川町辺りに左岸に渡る三和大橋、などがある。快調に走ると気づいたら新宮についている。

 今回は新宮から先は、紀勢本線全通50周年記念企画第3弾として新宮駅から熊野市駅まで行くことにした。ただ、新宮から串本方面に熊野地駅と広角駅という2つの廃止駅があるということなのでその探索もしてみた。広角駅は地名から言って新宮の市街地から少し南寄りに行った辺りにあったと思われる。その辺りで線路まで行けそうな道はというと新宮から串本に向かって最初にあるトンネルの辺りになる。よくわからずにとりあえずその辺りを目指してみたが、地図を見てもさすがによくわからなかった。そしてその近くに行くと「高野坂」という場所への案内が出ていたので、その方に行ってみた。最後狭い道で下っていたのでどうしようかと思ったが、とりあえず前進してみた。バイクはバックできないので、下手すると困ることになるところだったが…。行ってみると、道は紀勢本線のそばの広場まで行っていた。そこから高野坂へは歩いて20~30分ぐらいかかるみたいだった。へぇ、と思ってその辺りを探索してみたが、何も見つからなかった。海岸にも出れたので出てみた。でも、波打ち際には行くなと指示が書いてあった。波が高いからだと思う。ところで広角駅はどこだったのか?線路のそばに出れたのはトンネルに近い辺りにある。そこから南にはなさそうだった。北を見ても道が線路のそばまできている場所はなさそうだった。となると、やはり今回たどり着いた場所が広角駅のあった所なのかなぁ?よくわからないので引き返して今度は熊野地駅の方に行ってみた。熊野地駅は昔紀勢本線が通っていたが、新宮駅からまっすぐ南にいくように線路が付け替えられた後、木材の搬出用に支線として残された駅だった。それも数十年前に廃止になったらしい。で、その辺りに行ってみたが、よくわからなかった。地図でこの道というのは見ていたが、実際に行っても何も残ってなさそうだった。

 そこで気を取り直して新宮駅から熊野市駅まで行ってみた。今回は駅の数が少ないので比較的余裕だった。鵜殿では紀州製紙の工場への引き込み線があり、そこの写真も撮っておいた。その先の紀伊井田、阿田和、紀伊市木、神志山、有井はどれも結構見つけにくかった。何故かって、みんな今の42号線沿いにはない。かといって、古い街道にも面してなかったりする。そこで古い街道に入って、その辺りできょろきょろして探さないといけないことが多かったから。特に紀伊市木と有井は難しかった。それ以外はまだ楽だった。駅舎はどこも古そうだった。ほとんどが駅名を右から書いてるし、駅の漢字として「驛」が使われていた。有井だけ駅舎がモダンだった。でもどこも閑散としていた。有井駅の後で花の窟神社に行ってみた。そこもいつも通過している所だったので。そこで御神体を拝んでから熊野市駅に行ってみた。熊野市駅ではお腹空いたので昼ご飯にさんま寿司を食べた。さらに時刻表を見ると那智勝浦行きと名古屋行きの特急南紀が入れ違うみたいだった。折角なのでその時間を待って、動画を撮ってから帰路についた。

 帰りは県道34号線を走って七色ダムの辺りに抜けるルートも走ってみたかったが、木本隧道も走ってみたかったので、今回は木本隧道を走って国道309号線と国道169号線を走って帰るルートにしてみた。木本隧道は狭いトンネルだが、半分近くが歩道にしてあった。なので当然のように一方通行だった。どこぞのxxパトの方のように動画を撮ろうかと思ったが,さすがにバイクだし,それなりの装備もないのでやめておいた。そこから42号線を走ると清滝が見えた。そこで清滝の遠景を撮っておいた。そこからはひたすら走って帰るだけだった。国道309号線に入った所で、時間通行制限の看板があった。普通は土曜日は「本日解除」と貼ってあるのに、その日は貼ってなかった。どうしようかと思ったが、待っても20分程度なので先に進むことにした。もし時間通行制限しているなら対向車も来ないから、その分楽しく走れると思って走って行った。ところが意外と対向車が来る。なんでかな?おかしいなぁと、思っていたが、どうやらその日は作業をしていないようだった。もしかしたら片側通行の区間があったので、そこが平日は時間通行制限している場所かもしれなかった。とにかく時間通行制限がなかったので、そのまま一気に名阪国道まで進んだ。 169号線を一気に吉野まで北上し、大滝辺りから県道262号線、県道16号線、県道370号線を使って北上した。カーブが結構続くのでかなり疲れてしまったが、なんとか無事に帰ることができた。

 今回は435 kmの走行距離だったが、距離の割に疲れてしまった。カーブの曲がり方もわからなくなってしまった。以前の超赤鳥号なら下半身だけで曲げていた感じだったのに,それだとうまくいかなかった。上半身の移動も重要だった。もしかしたら以前もちゃんと上半身の移動をしていたのかな?それにしてもなんで今回は今までと違うのかなぁ?また走りに行かないといけないなぁ、と思った一日でした。

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